松本清張が初めて書いた長編推理小説を、新人南広を起用して東映が映画化した。
福岡市にある香椎海岸で心中事件があった。死んだのは産工省の課長補佐と料理の女中だ。所轄署の鳥飼刑事(加藤嘉)は疑問を抱く。すると女中の同僚が、東京駅で二人を偶然見かけたと証言する。しかし警視庁の三原刑事(南広)は産工省へ機械を納品する業者安田(山形勲)が東京駅に居合わせた事実を聞き込み、彼の関与を疑う。そして時刻表を調べ、同僚がいたホームから二人がいたホームを見渡せるのは、1日にわずか4分間しかないことを突き止める。あまりにも偶然が重なっている。しかし二人が死亡したその日、安田は国鉄と青函連絡船で北海道に渡っていたことが分かった。三原は病気療養中の安田の細君(高峰三枝子)を見舞うが病室には使い古した時刻表があった。

公開順で言うと清張さん6番目の作品。東映として初の清張作品映画化は東京撮影所で行われた。
ただし東映と言っても他社やフリーの人材を活用しているため、独自性は感じられない。
カラー映像がどぎついだけだ。

最後は駆け足推理で終わってしまうからややもの足りない。
しかしそれは映画「砂の器」の時も感じられたから、清張流と言えなくもない。
移動トリックも今だったら真っ先に思いつくはずだが、昭和30年前後では一般の旅行ファンにはまだ無理か。
思えば旅行も行程を楽しむ人が少なくなって久しい。

監督:小林恒夫
原作:松本清張
脚色:井手雅人
撮影:藤井静
音楽:木下忠司

配役
高峰三枝子
山形勲
南広(新人)
加藤嘉
河野秋武
志村喬(警視庁捜査二課係長)
堀雄二(警視庁捜査二課長)
三島雅夫(汚職事件の部長)
増田順二(佐々木事務官)

 

 

点と線 1958 東映東京

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