シューマン夫妻関係は以前ナスターシャ・キンスキの「哀愁のトロイメライ」という映画を見たが、この映画はその後日譚だ。
二人は親に反対され裁判を起こしてまで一緒になりしかも7人の子だくさんに恵まれた。しかしオペラの失敗や貧しさ故に夫ロベルトは精神病(Aの音が頭の中で鳴り続ける)に悩まされ精神療養所に入れられる。夫の死後(実は自殺)妻クララにブラームスが愛を告白するが、クララは拒絶して彼女の残り人生40年を夫シューマンの音楽を世に残すことに費やした。

 

私的な演奏会でリストがシューマンの曲「献呈」を自分なりに変奏して演奏する。
その曲はロベルトからクララが送られたものだったので、クララも演奏し、リストを華美に過ぎるとやっつけるところが面白かった。
しかしそれでもリストはシューマンに対する支援を止めなかった。

またブラームスが彼女をケルンでの交響曲第一番の発表会に誘い出しその後酒場で自らのバイオリン曲の演奏を聴きながらプロポーズするが、いざ返事をもらう段になってロベルトの曲が演奏され、クララは演奏家にこの曲を知っていたのかと問うた。すると彼は「知っています。私は音楽家ですから」と返事をした。よろめきかけていたクララはそれを聞いて夫との音楽を後世に伝えていこうと決意する。(おそらくフィクション)

 

最初のシーン(ザクセン王御前コンサート)で結婚前のクララはトロイメライをアンコール演奏してロベルトとの結婚を決意するが、そのときに若い王族(皇太子か)が緊張しながら挨拶をしていた。最後のシーンでは年老いたクララが再び御前コンサートを開き、シューマンのピアノ協奏曲を弾いた。あの若い王族は成長して年老いた王様になっていた。王様との思い出話をした後、彼女はアンコール曲で再びトロイメライを弾いた。

シューマンは偉大な作曲家だが、多分に病的なところがあり一般受けしない曲もある。しかしピアノ曲に関してだけは素晴らしい。それはクララという希代のピアニストが執念を持って人生をかけて此の世に残したから、いまだに弾かれているのもあるだろう。

 

監督 クラレンス・ブラウン

配役
クララ・シューマン:キャサリン・ヘプバーン
ロベルト・シューマン:ポール・ヘンリード
ヨハネス・ブラームス:ロバート・ウォーカー
フランツ・リスト:ヘンリー・ダニエル
クララの父:レオ・G・キャロル
ピアノ演奏シーン:アルトゥール・ルービンシュタインの演奏

愛の調べ 1947 MGM

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