NFLドラフトの一日を題材にしているスポーツ映画
製作総指揮トム・ポロック、監督アイヴァン・ライトマン
主演はケビン・コスナー

あらすじ

2014年のNFLドラフトの日、全体一位はウィスコンシン大学のクォーターバックでハイズマン・トロフィーを受賞したボー・キャラハンだろう。クリーブランド・ブラウンズのGMを務めるソニー・ジュニアはブラウンズの名監督で先ごろ亡くなったソニー・シニアを父に持つ。労務会計士を務める恋人アリが妊娠したので産むと言い出したが、今日に限っては嬉しくなかった。

ソニーは、シアトル・シーホークスのGMトムからドラフトの全体一位指名権を譲渡しないかと持ち掛けられた。彼はデフェンスの要LBのボンデを撮りたかったが、ブラウンズのオーナーはシーホークスの依頼に乗り気でモリーナなので、シーホークスの申し出を受ける。向こう3年のドラフト1巡指名権を彼らに譲渡する代わりに、ブラウンズは今年の全体1位指名権を得た。

早速スカウトによるキャラハンの身辺調査を再検討する。キャラハンはチーム内に友人がおらず、浮いた存在らしい。新監督ペンは攻撃の要として実践的RBレイを取ってくれと言う。早く結果を出さなければならないので、新人QBを一から仕込む余裕がないと言うのだ。オーナーは、キャラハンを取って話題を作りたいと命令して会場のNYに向かう。

ボンデは、シーホークスとの取引をツイートで暴露して、ブラウンズがキャラハン獲得に向かっていることは世間にバレてしまう。その上で甥たちの養育費のために莫大な契約金が必要なボンデは、キャラハンを四回サックしたことがあり決して負けないと宣言する。
さらにバッファロー・ビルズのGMがキャラハンの移籍交渉を行う。監督が根回ししたようだ。キャラハンに対する不信感を拭えない今、魅力的な申し出だが、ソニーは断る。そこに現役QBドリューがやって来て、キャラハンを採るのであれば、俺をトレードに出してくれと言う。彼は昨年故障したがオフの間、トレイニングを欠かさず、随分筋力がアップしたと言う。ドラフトが終わってから話し合おうとソニーは約束した。
ソニーは今まで自分のチームを作っていなかったのだ。過去二年間は父が生きていてチーム作りをしていた。でも今年は自分だけでやらなければならない。

ドラフトが始まった。ブラウンズの全体一位指名が開かれる。そこにはキャラハンではなく、ボンテの名前があった。キャラハンと思っていたファンからは失望の声が上がった。オーナーも怒り心頭でNYからクリーブランドにまっすぐ帰って来る。
しかしソニーはこのままで終わるわけにはいかない。幸い、二位指名以降もキャラハンは外れた。次の指名チームはバッファロー・ビルズだ。彼らに来季から三年間の2巡目指名権を譲渡するから今年の使命を譲ってくれと頼む。相手のGMは初めてのドラフトで、ソニーの言葉に乗せられてついOKを出してしまう。それでクリーブランド所縁のRBレイを採るつもりだ。これにはペン監督もニッコリだ。そうすることによりシーホークスにもメリットが生まれる。彼らはキャラハンを喉から手が出るほど欲しかったが、ブラウンズがその直前の指名権を譲り受けたために、ブラウンズがキャラハンを取れば目玉選手を採ることができなくなってしまう。そこでGMトムに連絡してキャラハンが欲しければ、三年間の一巡目指名権をブラウンズに返却した上にパントリターナーをトレードで出せと、上から目線で交渉する。屈辱的だったが、トムはファンからの突き上げが激しく、ブラウンズの申し出を受け入れることになった。結局、たった一巡で新人LBとRB、さらに熟練Pを獲得した。オーナーも機嫌がいつの間にか直っていた。
帰り道、母に改めてアリーを紹介する。そしてお腹の子供も紹介すると、母親は喜んでくれた。

雑感

弱小球団ブラウンズGMの一番忙しい日を描いている。この映画で、NFLのGMがドラフト会場に行くことは稀なのだと知った。
これだけ派手な宣伝をしても実際のブラウンズは万年地区Bクラスで二十年近くプレーオフに出ていない。最近最下位から一つ上がっているが、その上の二つレイヴンズとスティーラーズが桁外れに強くて、上に上がれる見込みが立たない。

ドラフト一位などよりドラフト下位で才能ある選手を一本釣りする方が、やはり正しいと思う。

それより日本のプロ野球ドラフト制度で指名がぶつかった場合くじ引きするよりも、指名順位を譲渡できるようにした方が良い。
ただ、球団によっては、チームが瓦解する可能性があるかもしれない。

スタッフ

監督アイヴァン・ライトマン
脚本ラジーヴ・ジョセフ、スコット・ロスマン
製作アイヴァン・ライトマン、アリ・ベル、ジョー・メジャック
製作総指揮トム・ポロック
撮影エリック・スティールバーグ

キャスト

GMサニー・ウィーバー・Jr. – ケビン・コスナー
労務会計士アリ・パーカー – ジェニファー・ガーナー
シーホークスのGMペン – デニス・リアリー
オーナーのアンソニー・モリーナ – フランク・ランジェラ
QBブライアン・ドリュー – トム・ウェリング
母バーブ・ウィーヴァー – エレン・バースティン
研修生ムーア- サム・エリオット
LBヴォンテ・マック – チャドウィック・ボーズマン
アンジー – ロザンナ・アークエット

 

ドラフト・デイ Draft Day 2014 オッド・ロット製作 サミット・エンタメ+ライオンズゲート配給 キノフィルムズ国内配給(2015)

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