007シリーズのプロデューサーの一人ハリー・ザルツマンが製作したスパイ映画。007シリーズは当初ハリーとアルバート・ブロッコリの製作だったが、ハリーは脚色を控え目にするタイプで、アルバートは過剰演出タイプだった。ハリーは自分の好きな映画を撮りたいと言うことで、英国で「国際諜報局」を製作した。
原作は非常にクールな小説で、それをそのまま映画にした感じである。
主演はイギリス人のマイケル・ケインで、ハリーは独身で自炊してモーツァルトを愛する役だ。脇役も渋いイギリス人俳優を使っている。
しかし、この映画もヒットして1965年度英国アカデミー賞作品賞を受賞して第三弾まで作られた。
Synopsis:
ハリーは陸軍諜報機関でロス大佐の部下だったが、内務省へ出向を命じられた。ドービー少佐は冗談の効かない硬い人物だが、カーズウェルジーンといった良い同僚に恵まれていた。
ハリーの任務はアルバニアのスパイに連れ去られた教授を探し出すこと。ハリーは倉庫に教授が隠されているとして大捜索隊を編成し突入するがもぬけの殻で、アルバニアのスパイに一泡食わされた。残されたのはIPCRESS の文字が印刷されていた磁気テープだけだった。
一方、少佐が見事に敵に接触して2万5000ポンドで教授と交換することになった。交換場所で無事人質と現金を交換する。そのとき左手の方向に影が動き、銃を撃つと誰かが倒れた。死んだのはCIAのスパイだった。
ハリーは教授のガードマンを仰せつかるが、教授は研究能力を喪失していた。そのうえ、ハリーにCIAの尾行が付く。
ある日、カーズウェルがある本からIPCRESS の意味を思い付く。早速資料をハリーに託して、単独調査に出るが、撃たれて死んでしまう。ハリーも資料を盗まれたうえに、自宅には尾行していたCIAのスパイの遺体が…。
次に狙われているのは自分だと気づいたハリーはヨーロッパに逃亡を図るも、敵に捕まってしまう。
そして拷問と洗脳を受け、命からがら逃げ出すが、強い洗脳は解けていない。ハリーは倉庫に少佐と大差を呼び出し、どちらかが二重スパイだと言って銃口を向ける。
何故ハリーを手っ取り早く始末しなかったのか、わざわざ中途半端な洗脳などしてる暇があれば、いくらでも殺せたろうに。
ジョン・バリーが音楽を担当しているが、007と違い静かな映画だ。あまり印象に残る曲は無い。
渋い、いつものイギリス映画だ。そしてこれをザルツマンは作りたかったのだ。
まずスパイが本物みたいに地味。生活感がプンプンする。
ヒロインも地味だ。ボンドガールみたいな色仕掛けが使えないじゃないか。
とは言え、ハリーはジーンの色仕掛けに乗っていたが。

監督 シドニー・J・フューリー
製作 ハリー・サルツマン
原作 レン・デイトン
脚色 ビル・キャナウェイ 、 ジェームズ・ドーレン
撮影 オットー・ヘラー
音楽 ジョン・バリー

 

 

出演
マイケル・ケイン ハリー・パーマー
ナイジェル・グリーン ドービー少佐
ガイ・ドールマン ロス大佐
スー・ロイド ジーン
ゴードン・ジャクソン カーズウェル

 

 

[amazonjs asin=”B07BG6BPNC” locale=”JP” title=”ハリー・パーマー ベストバリューDVDセット (期間限定スペシャルプライス)”]

 

国際諜報局 (The Ipcress File) 1965 イギリス製作 ハリー・パーマー・シリーズ第一弾

投稿ナビゲーション