ミステリ映画は私の最も好きなジャンルです。しかしミステリ映画と言っても世間一般にはホラー映画まで含む広い概念になっています。
ここでは出来るだけ探偵映画、法廷映画、警察映画、クライムストーリーやフィルムノワールに絞って、洋画・邦画別に私のベストテンを発表します。
洋画編
第1位 ローラ殺人事件(1944)20世紀フォックス
美人コピーライターが頭を吹っ飛ばされる。刑事は生前ゆかりの会った人たちに出会ううちに被害者に恋愛感情を抱くようになる。ところが死んだはずの被害者が生きていた!
中盤に出てくる主演女優ジーン・ティアニーのドアップだけで幸福感に浸ることが出来ます。
第2位 めまい(1958)パラマウント
友人の妻マデリンを尾行して欲しいと依頼された元刑事。やがてマデリンを愛してしまうが彼女には自殺願望があった。
ヒッチコック監督の不朽の名作。主演キム・ノバクにとってももっとも美しい時期の作品です。
第3位 オリエント急行殺人事件(1974)イギリス
オリエント急行に中で殺人が!クリスティの雪に閉ざされた密室ものの名作。名優の勢揃いで豪華な作品になりました。
第4位 刑事(1959)イタリア
戦後ネオ・レアリズモの流れを汲むイタリア警察映画の傑作。音楽「死ぬまで愛して」が忘れられない。
第5位 シャレード(1963)Universal
オードリー・ヘップバーンとケイリー・グランのサスペンス・コメディもの。
第6位 裸の町(1948)アメリカ
ニューヨーク・ロケ中心で警察映画のリアリズムを追求。
第7位 十二人の怒れる男(1957)UA
法廷もの、陪審員ものの古典
第8位 マルタの鷹(1941)ワーナー
戦前のハ-ドボイルド映画の傑作。
第9位 刑事マディガン (1968) Universal
ドン・シーゲル監督がお送りする警察物。ダーティーハリーとはまた一味違う人間臭さが良い。
第10位 サスペリアPART2 (1975) イタリア
血まみれのジャーロ映画だがホラーではない。きちんとした謎解き映画だ。
邦画編
第1位 悪魔の手毬唄(1977)角川+東宝
村に古くから伝わるつた童謡に合わせて今晩も一人、娘が殺される。
日本で今も多く見られる童謡見立て殺人の歴史がここから始まりました。
映画『悪魔の手毬唄』 予告篇 投稿者 eigauploader
第2位 張込み(1958)松竹
松本清張さんの作品だと、二時間サスペンスドラマの元祖とも言える断崖絶壁シーンの「ゼロの焦点」が忘れがたいのですが、こちらの作品は高峰秀子のラストでの虚ろな表情が忘れられません。世界中で撮影された張り込み映画の元です。
第3位 約束(1972)松竹
受刑者岸恵子とチンピラ萩原健一のわずか二日間の恋を斎藤耕一美学で描く。
第4位 天国と地獄(1963)東宝
黒澤明はリアリズムを追求した「野良犬」もありますが、パートカラーを導入した大胆さでこちらを選びました。
第5位 太陽を盗んだ男(1979)キティ・フィルム+東宝
ジュリー+文太+原爆+長谷川和彦=傑作!
第6位 大誘拐 RAINBOW KIDS(1991)東宝
岡本喜八監督の誘拐もの、誘拐された老婆がいつの間にか主犯になってしまう。
第7位 北のカナリアたち 2012 東映
吉永小百合主演でミステリ映画という不思議な組み合わせ。
第8位 人間の証明 1977 角川
第9位 ゼロの焦点 1961 松竹
断崖での告白シーンが有名。
第10位 警察日記 1955 日活
人情あふれる警察もの。
ベストミステリ・TVドラマ編
テレビドラマについて外国物に敵いません。
1.刑事フォイル
戦争ドラマと家族ドラマ、ミステリが上手く調和している。
2. ミス・マープル・シリーズ(第一期)
ジョーン・ヒクソンのマープルさんは歴代の中でも最高傑作。山岡久乃のアフレコも良い。
3.エラリー・クイーン・シリーズ
刑事コロンボのリンク&レビンソン・コンビが脚本担当。