(☆)ラブコメ映画。仏の高級保養地リビエラ海岸やパリを舞台としてエルンスト・ルビッチが監督・製作した。。
シャルル・ペロー原作のグリム童話「青ひげ」からインスパイヤを受けたアルフレッド・サヴォアの原作をチャールトン・アンドルウスが英訳翻案した戯曲を元にして、チャールズ・ブラケットビリー・ワイルダーが共同脚本を書いている。

主演はクローデット・コルベールゲイリー・クーパー
共演はエドワード・エヴァレット・ホートンデイヴィッド・ニーヴン、エリザベス・パターソン、ハーマン・ビング。
白黒映画で撮影はレオ・トーヴァー

雑感

映像の合成や美術に安っぽさが感じられ評価は高くないが、ビリー・ワイルダーも関わった脚本自体はお洒落なラブ・コメディだと思う。

クローデット・コルベールは当時35歳。ゲーリー・クーパーは37歳、デビッド・ニーブンで28歳だ。手堅いキャストを揃えている。

エルンスト・ルビッチ監督の次回作は「ニノチカ」。

キャスト

クローデット・コルベール  ニコル・ド・ロワゼル
ゲイリー・クーパー  マイケル・ブランドン
エドワード・エヴァレット・ホートン  マルキド・ロワゼル侯爵
デイヴィッド・ニーヴン  アルバート・ド・レニエ
エリザベス・パターソン  ヘドウィッジ伯母
ハーマン・ビング  ペルルナ氏
ウォーレン・ハイマー  マリガンの息子
フランクリン・パングボーン、アルマン・コルテス  ホテルのアシスタント・マネージャー

スタッフ

監督、製作  エルンスト・ルビッチ
脚色  チャールズ・ブラケット、ビリー・ワイルダー
原作戯曲  アルフレッド・サヴォア
英語翻訳  チャールトン・アンドリュース
撮影  レオ・トーヴァー
音楽  ウェルナー・R・ハイマン、フレデリック・ホランダー

ストーリー

米国人マイケル・ブランドンは、リヴィエラの洒落たブティックでパジャマの上着だけ売ってくれと頼んだが、店は上下一組でないと売らないと言って譲らない。
そこに、フランス娘のニコルがやって来て、パンツの方だけ買ってくれた。それ以来、ブランドンはニコルに興味津々だ。

ホテルでは落魄した貴族ロアゼルが、アメリカ人の金持ちブランドンに商品企画を高く売りつけようとした。
ブランドンは、企画に興味がなかったが、ロアゼルがパジャマの下を穿いているのでニコルは貧乏貴族の娘であることを知る。
そこでロワゼルの持つルイ14世のバスタブという怪しげなものを買って父親から手懐ける。

ニコルは幼馴染みのアルベールと遊んでいて、ブランドンに興味を感じていなさそうな様子だ。
ところがアルベールは、ブランドンの使用人だった。彼は社長に気を遣いニコルに手を出せない。
とうとうニコルは、父親の意を汲んでブランドン氏と結婚することになる・・・。

ところが式の直前に、ブランドンが7人の妻と離婚したことが判った。ニコルは怒ったが、ブランドンが離婚した場合に年10万ドルの手当てを受け取る契約に同意したので、渋々結婚した。
ニコルは、彼に離婚させて、10万ドルを奪う計画を立てた。だから、新婚旅行の間もブランドンと床をともにしなかった。新婚旅行から帰った後は、間男計画だ。ニコルはボクサーを雇って家に上げた。ブランドンが帰ってきたら、間男のシーンを見せて離婚してやろうと言う魂胆だ。主人が帰る前にアルベールが入ってきた。ボクサーは間違えて、アルベールをノックアウトしてしまった。ブラントンが帰ると、ニコルはアルベールの介抱を甲斐甲斐しくしていたから、彼も怒ってしまい、ついに離婚に承知する。
しかし、別れてから彼女はブランドンを愛していることに気付く。ブランドンは神経衰弱で入院している。ブランドンに会うと、彼の耳元でニコルは愛を告白した。希代の青髯も8人目で嫁取りは終わった。

 

 

青髭八人目の妻 Bluebeard’s Eighth Wife 1938 パラマウント製作・配給 – エルンスト・ルビッチ監督ゲイリー・クーパー主演の艶笑喜劇

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