水木洋子のオリジナル脚本を、吉村公三郎が監督した早い台詞回しが特徴的なホームドラマ。宮川一夫が撮影している。

五人姉弟の長男卓夫は結婚式場を経営している敏腕実業家。姉の冴子は離婚歴のある着物デザイナーで実家を出て独立している。他の弟妹は実家に住み込み、妹波子は書道教授、鳩子は売れない新劇女優、そしてブラブラしている弟の典二郎をかかえている。卓夫の妻静は何を考えているのか分らない女。冴子は静の肩を持つが、他の小姑は何かと反発している。ある日、静に匿名の手紙が来る。そこには夫が妾をかこっていて子供までいると書いてあった。これは静を追い出そうとする波子と鳩子のいたずらだったが、夫も過程が冷めているので外に妾を二人かこっていた。ある夜、卓夫がガス中毒になり責任を糾弾された静は家出して友人玉枝の家に逃げ込む。

 

以前谷崎潤一郎原作の大映映画「鍵」(1959年製作)を見た。そこでも京マチ子が嫁で北林谷栄が婆や役だった。そのときは婆やの過失で一家が毒殺される。だからこの映画でも全員がガス中毒死するのかと思ったが、水木洋子の脚本では最後はハッピーエンドだった。

この映画を見ていて、夫婦というものは得体の知れないものだと思った。当時としては夫が妻の家出先に迎えに行くのは当たり前だったが、今となっては珍しくなったのではないだろうか。

しかし婚期というものも以前は30過ぎたら大バーゲンが始まったものだが、今や40歳で初婚は当たり前。ずいぶんと変わったものだ。静が現代にいたら小姑二人付きの結婚を選んだかどうか。

ホームドラマだがのんびりムードではなく、速射砲のような台詞が非常に印象的。油断していると若尾文子と野添ひとみの台詞も聞き取れない。

 

 

監督吉村公三郎
脚本水木洋子
企画久保寺生郎
製作永田雅一
撮影宮川一夫
配役
京マチ子
若尾文子
野添ひとみ
船越英二
高峰三枝子
北林谷栄
弓恵子
六本木真
片山明彦
藤間紫
市田ひろみ

 

婚期 1961 大映東京

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