2003/10/20(Mon) 22:12
監督 : 今井正
原作・脚色 : 水木洋子
企画 : マキノ光雄 / 本田延三郎
キャスト(役名)
江原真二郎 (早川貫太郎)
中原ひとみ (宮内ミツ子)
楠田薫 (小島女子教官)
岡田英次 (下山観察官)
鈴木保 (ハートの円)
東京の浮浪者街へふらりと戻ってきた早川。
ひょんなことから、その女ミツコを助けてしまう。
すっかり気が合う二人は、スリを始めたが、あっさり補導される。
早川は少年院に送られ、更正の道を歩み始める。
一方ミツコは少女院に送られたが、荒れた生活を送る。
しかし小島教官はミツコの体調の異常に気づく。
彼女は戦時中広島におり、原爆症にかかっていた。
ミツコは脱走し、ラーメン屋の住み込みとして働く。
早川は退院し、工場で働いていると、ミツコから会いたいと連絡が入る。
二人は初めて一日デートするが、彼が帰った後、彼女は倒れる。

オーソドックスな少年少女の純愛映画。
社会の最底辺に二人ともいたのに、妙に奥手で、キスするのがやっと。と泣かせてくれる。
原爆症という当時問題になった話題を扱っている。
原爆という言葉に、日本人が過剰反応を示していた時期だ。
正直言って現在見ても、感動は小さいだろう。
しかしアメリカに劣化ウラン弾を撃ちまくられた、イラクやアフガンでは今も切実な問題である。
あの国にこの映画を見せてやりたい。
今井正監督のカメラワークはオーソドックス。教科書通り。
そのあたり、今井正ほどの大監督が、21世紀に忘れ去られた理由だろう。
カラーの使い方も下手だったかも知れない。
無理に白黒からカラーに転向する必要はなかったの。
江原真二郎は当時人気はあったと思う。
影のある二枚目あるいは二枚目半。
年を取ってから、癖のある役ばかりやるようになった。
中原ひとみは、当時若かったなあ。
この映画がもとで二人は結婚した。

純愛物語 1957 東映

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