社長シリーズに先立つサラリーマン喜劇。

ラッキーさんと呼ばれる若原は出世街道を突っ走るサラリーマン、ついに社長秘書にまでなった。そして職員の泰子だけでなく前社長の令嬢由紀子にも関心を持たれる。滅私奉公をモットーにしていた若原だが、魅力的な由紀子の誘いについぐらっとしてしまう。

 

しかしサラリーマンはサラリーマン、身分の壁は乗り越えられず、最期は泰子にも振られ一人さびしく地方の工場長に出世していくという話。
あちらを立てればこちらが立たず、身につまされるものがあった。

東宝と松竹のサラリーマン喜劇の違いがわかった。東宝は会社中心の芝居で松竹は家庭中心だ。

 

監督 市川崑

脚本 猪俣勝人

原作 源氏鶏太
配役

若原 小林桂樹
近藤 小泉博
泰子 島崎雪子
社長 河村黎吉
社長夫人 沢村貞子
前社長 小川虎之助
由起子 杉葉子
町田 斎藤達雄
給仕 井上大助

 

 

 

ラッキーさん 1952 東宝

投稿ナビゲーション