「ジークフェルト・フォリーズ」「ショウ・ボート」などで知られる、ブロードウェイの名プロデューサー、ジークフェルトの半生を描く伝記映画のミュージカル大作。
監督はロバート・Z・レオナード、主演はウィリアム・パウエル
 

 

 

あらすじ

 
フローレンツ・ジーグフェルド・ジュニアはシカゴ一音楽学校の跡取り息子だったが、「力持ち」サンドウのプロデューサとなった。
数年後、彼は欧州へ渡る船で生涯の好敵手ビリングスに会う。その後彼はモナコので有り金をすったため、ロンドンのビリングスの許へ駆けつけ、借金を申し込んだときにフランスの歌手アンナ・ヘルドについて知り、ジーグフェルドはアンナと契約する。アンナはニューヨークに招かれブロードウェイの華となる。

2人は結婚したが、彼はアンナ抜きでミュージカルを制作し、「ジーグフェルド・フォリーズ」というレビュー・シリーズを発表し、大成功を収める。彼の周りには才能が集まるようになり、ウィル・ロジャース、エディー・カンター、W・C・フィールズ、サリー・マチス、ファニー ・ブライス、オードリー・デインがフォリーズに出演してスターダムを上り詰める。ただジーグフェルドはオードリーとの浮気がばれて、ついにアンナと別れる。
そんなときジークフェルトは女優のビリイ・バークと出会う。彼は彼女と結婚し子供が生まれる。当時レビューに不入りが続き、ある日彼は理髪店で男達が話している悪評に怒り、ブロードウェイで同時に4つのショーを当てると啖呵を切る。そして、ついに約束どおり「リオ・リタ」「フービー」「三銃士」「ショウボート」を同時上演して大当たりを果たす。

だがこれがジーグフェルドは儲けた金で株式相場に手を出し、1929年の大恐慌のため全財産を失ってしまった。病に倒れた彼は、同様に破産した親友ビリングスに慰められ、一生の幕を閉じた。

 

 

雑感

 
ジークフェルトの死後4年経って公開された、この映画はアカデミー作品賞を受賞し、主演女優賞をルイゼ・ライナーが受賞するなど、当時は高評価を受けた。
しかし三時間映画だから、今は顧みられなくなった。
一番の見せ場は真ん中辺り、ジークフェルト・フォリーズの螺旋状に回転する舞台だ。
今になって見れば「ショウ・ボート」も見せ場にすべきだったが、同年に映画公開されるので派手なことはできなかった。

 
ジークフェルトはアンナとは宗教上の問題で結婚できず事実婚だった。
本妻ビリー・バークはジークフェルトが遺した莫大な借金を返済するため、残りの半生を捧げたそうだ。
夫婦役を演じたウィリアム・パウエルマーナ・ロイは映画「影なき男」シリーズの主人公夫婦役でもある。
 

 

スタッフ・キャスト

 
監督 ロバート・Z・レオナード
製作 ハント・ストロンバーグ
原作 ウィリアム・アンソニー・マクガイア 、 シーモア・フェリックス
撮影 オリヴァー・T・マーシュ 、 ジョージ・J・フォルシー 、 カール・フロイント 、 レイ・ジューン 、 メリット・B・ガースタッド
音楽 ウォルター・ドナルドソン 、 ハロルド・アダムソン 、 コン・コンラッド 、 ハーブ・マギッソン 、 アーサー・ランジ 、 フランク・スキナー
 
配役
フローレンツ・ジークフェルト ウィリアム・パウエル
妻ビリー     マーナ・ローイ
アンナ・ヘルト ルイゼ・ライナー (この作品でアカデミー主演女優賞受賞)
ライバル興行主・ビリングス     フランク・モーガン
愛人オードリー ヴァージニア・ブルース
サムストン レジナルド・オーウェン
レイ・ボルジャー   本人
執事シドニー  アーネスト・コサート
父ジークフェルト校長 ジョセフ・カウソーン
怪力サンドウ ナット・ペンドルトン
ハリエット・ホクター   本人
ファニィ・ブライス    本人
メリー・ルー ジーン・チャットバーン
ウィル・ロジャース A. A. トリンブル
エディ・カンター     バディ・ドイル
 

巨星ジークフェルト The Great Ziegfeld 1936 MGM作品 アカデミー作品賞受賞

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