一枚でブルックナーとモーツァルトの両方が楽しめるお得盤。
普通、カトリックのテデウムとプロテスタントのレクイエムを同時にやる事は思いつかない。
ワルターがユダヤ人だからこそ、出来るワザだ。
テデウムはヨッフムと比較する。
スピードが出ていて、勇ましい。
カルミナブラーナっぽいテデウムだ。
そのかわり、やや一本調子だ。
20分あまりの短い作品だから大して気にならないが。
ヨッフムの方が、緩急が利いていた。
テデウムは、ブルックナーの間延びした交響曲群とは違い、名曲である。
(間延びしたと言ったが、指揮者の解釈によっては、交響曲の七番なんかは素晴らしい音楽になることもある。)
モツレクは、颯爽たるレクイエムである。
世の中じゃベームが名盤と言うことになっている。
ベームは、死んでいく人間が命を惜しんでいる音楽だ。
ワルターは、生きている人間が死人を追悼する音楽だ。
テデウム,モツレク ワルター CBSソニー
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