広い浴室の両端に足を鎖でつながれた2人の男が直面した究極の選択を描くサイコ・スリラー映画。
低予算での製作映画ながら世界的大ヒットを飛ばし、マレーシア出身の中国系オーストラリア人のジェームズ・ワン監督とアクセル役リー・ワネル(「マトリックス リローデッド」)が脚光を浴びた。
あらすじ
ゴードン医師とアダムはそれぞれ広い浴室の対角にあるパイプに鎖で括り付けられた状態で目を覚ますが、何故そこにいるのか分からない。二人の間には何故か銃でこめかみを撃ち抜いた死体が横たわっている。
ゴードンが手に入れたカセットテープには、朝6時までにアダムを殺害しろと命令が録音されている。彼はジグソーという連続殺人犯の事件で容疑者扱いされたことがあり、ジグソーのゲームに参加させられたと直感する。そして彼の財布に妻と娘が縛られている写真が入っているのを見て、精神的にパニックになる。
かつてゴードンを取り調べた元刑事のタップは、今なおゴードンがジグソーでないかと疑っていて、彼の家を見張っていた。そのおかげで彼の家で事件が起こっていることに気付く。
彼の自宅には縛られた妻子と病院の雑役夫ヒンドルがいた。ヒンドルを追って廃屋にたどり着くが結局ヒンドルに射殺される。
一方、密室の二人は何も出来ぬまま午前6時を迎える。ゴードン医師は最後の手段として、鎖に繋がれた自分の足を一本ノコギリで切り落とし、アダムを射殺してバスルームからの脱出しようとする。そこにヒンドルが現れるが、死んだはずのアダムが生きていて蓋で殴られてヒンドルを殺す。それを見届けたゴードンは助けを求めて部屋を出て行った。
アダムがヒンドルのポケットを探ると、カセットテープが出てきた。それによるとヒンドルも遅効性の毒を注射されて、このゲームに強制参加させられたことをアダムは知る。
そのとき部屋の中央にあった死体が突然起き上がる。彼はゴードンの患者でジョンという末期がん患者だったが、実は彼こそジグソーだった。
ジョンは部屋から出て行き、部屋に外から鍵を掛けてしまう。アダムは鎖に繋がれたまま浴室に閉じ込められる。ゴードンはどこへ行ったのか。
雑感
狭い密室に閉じ込められるタイプのスリラー映画は、「CUBE」と同様に気分が悪くなる。
シリーズは第7作まで続くそうだが、ゴードンはジョン側について再登場するそうだ。
90年代に一世を風靡したようなダニー・グローヴァー(「リーサルウェポン」)もモニカ・ポッター(「パッチアダムズ」)もこんな低予算映画に出るとは意外だ。
スタッフ・キャスト
監督 ジェームズ・ワン
製作 グレッグ・ホフマン 、 オーレン・クールズ 、 マーク・バーグ
脚本 リー・ワネル
撮影 デイヴィッド・アームストロング
配役
カメラマン・アダム リー・ワネル
ゴードン医師 ケアリー・エルウィス
タップ刑事 ダニー・グローヴァー
ゴードン夫人 モニカ・ポッター
雑役夫ヒンドル マイケル・エマーソン
シン刑事 ケン・ラング
娘ダイアナ・ゴードン マッケンジー・ベガ
被害者の生き残りアマンダ ショウニー・スミス