ホラー嫌いの自分でも昔から見られるホラー初心者向け作品。ただしダリオ・アルジェント監督は赤を中心に原色をぶちまけやような色彩を多用しているので、色覚に過敏な人には不向き。
でも今回、「別冊映画秘宝・謎の映画を読むまでドイツを舞台にした映画とは知らなかった。やはり今まで見ていても上の空でビビっていたのかw。設定上はシュヴァルツヴァルト(黒い森) 入り口に当たるフライブルクを舞台にしており、実際の撮影はミュンヘンで行った。警官が多く映るのはテロリストが当時のミュンヘンで活動していたからだそうだ。

主人公スージー(ジェシカ・ハーパー) が夜のフライブルクに降り立つ。雨が斜めに降る中、タクシーを拾い学院へ急ぐ。彼女はアメリカからバレリーナになるため留学しに来たのだ。しかしスージーは学院に入れてもらえず一晩ホテルの厄介になる。その夜、学院から出ていく女性が何か言っていたようにスージーには聞こえた。
翌日スージーが学院を訪ねると、警察が集まっている。学生パットが立ち寄り先の学生共々惨殺されたらしい。タナー先生が迎えてくれたが、副校長プランク夫人は警察の取り調べでお忙しいようだ。スージーは何故か初日のレッスンから気分が悪くなり倒れる。寮に入れられると天井から蛆が湧いて来る天井裏に腐ったソーセージがあったためで、消毒の間一部屋に寮生全員が一晩押し込まれ、謎の校長のシルエットを見てしまう。
サラとスージーは仲良くなりこの学院の謎を暴こうとするが、夜になるとスージーがどうやら一服盛られて眠ってしまう。仕方なくサラ一人で探検に出るが針金地獄に落とされ首をザックリ抉られて絶命する。

翌日、先生方はサラが退学したと言う。その話を信用していないスージーは学院の魔女伝説について有識者に会って調べた。学院は異端者の集まりのようだ。スージーは夜になって絶食して目を冴えた状態にして、副校長室の隣の部屋に忍び込む。そこには痛ましい姿に成り果てたサラの遺体があった。さらに奥の校長室に入ると誰かが休んでいたが、スージーに気づいたようだ。声がするがベッドを見ても誰もいない。そのとき隣で死んでいたサラがゾンビになって、スージーを殺そうと部屋に入って来た。スージーは稲光の中ベッドに姿が映った校長=魔女ヘレナ・マルコスを孔雀の羽ペンで貫き殺す。

学生の頃から何故ああも簡単に魔女はスージーに殺されたのか?分からない。スージーに反魔女属性があるのではないかと思っている。

自分にこの映画が楽しめたのは色彩感覚が鈍かったからだろう。直接血を見るとクラクラするが映画の血は明るいので綺麗なのだ。
それからゴブリンの音楽にはまった。これも怖くなかった。

監督脚本  ダリオ・アルジェント
製作 クラウディオ・アルジェント
撮影 ルチアーノ・トヴォリ
音楽 ゴブリン

配役
スージー  ジェシカ・ハーパー(マイノリティリポート)
サラ  ステファニア・カッシーニ(エーゲ海に捧ぐ)
ミス・タナー  アリダ・ヴァリ(第三の男、夏の嵐)
ブランク夫人  ジョーン・ベネット若草物語

こうして見ると結構大物を起用してたのだな。

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サスペリア 1977 イタリア

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