ローマの西にある港町アンツィオに上陸した連合軍が守りを固めるが、それが元でドイツ軍に挽回されて、大勢の将兵を失う悲劇に遭う。
監督はエドワード・ドミトリク。主演ロバート・ミッチャム、ピーター・フォーク、アーサー・ケネディ。ゲスト出演はロバート・ライアン。
あらすじ
1944年サレルモに上陸した米軍はナポリに北上するが、グスタフ・ラインでドイツ軍の強い抵抗に遭う。そこでローマ西部のアンツィオから再上陸を果たし、ローマを占領して北イタリア制圧の礎にしようと計画する。
1944年1月レスリー准将率いる米軍はアンツィオに入るが、目立った抵抗はなかった。従軍記者のエニスと斥候ラビノフ伍長、ムービー二等兵はジープで何十キロも東へ走り、難なくローマに侵入できた。ローマには憲兵と少数の親衛隊しかおらず、今こそ進撃のチャンスと考える。しかし准将はサレルノでの悲劇を繰り返すことを避けてアンツィオを固めることに一週間を費やす。その間ドイツ軍は急いでローマに援軍を送っていた。米軍はようやく重い腰を上げて進軍するが、今度は強い抵抗に遭い、数百という兵士を失う。ラビノフを案内役にした小隊も罠に落ち、村の一軒家に追い詰められる。しかしその家の娘の機転で、やって来たドイツ軍を一掃し、脱出することに成功する。アンツィオへの帰路、ドイツのスナイパーに狙われて、ラビノフも命を落とすが、最後は頑なにペンしか持たなかったエニスが見事な腕を見せ、スナイパーを射殺する。
生還したエニスの報告により、准将は解任され新たな将軍により総攻撃をかけて1944年6月4日ローマを解放する。
雑感
連合軍の敗戦映画の一つだ。ロバート・ミッチャムは、記者はペンを持つものと常々言っていたが、最後に熟練ガンマンのような射撃シーンがあって、笑ってしまう。
イタリア戦線は、アフリカ戦線で勝った連合軍(特に米軍)が勢いに乗って南イタリアに転じたものだ。この戦い方は問題があって、非常に時間がかかってしまう。ローマを解放したのが、ノルマンディ上陸の前々日だった。ただし、ドイツ軍がイタリア戦線に力を注いだからこそ、フランス戦線に余力が残っていなかったとも言える。
スタッフ・キャスト
監督 エドワード・ドミトリク 、ドゥリオ・コレッティ
製作 ディノ・デ・ラウレンティス
脚本 ハリー・A・L・クレイグ
撮影 ジュゼッペ・ロトゥンノ
配役
従軍記者エニス ロバート・ミッチャム
ラビノフ伍長 ピーター・フォーク
スティムラー軍曹 アール・ホリマン
レスリー准将 アーサー・ケネディ
カーソン将軍 ロバート・ライアン