資生堂の宣伝用映画。
今どき広告用に映画を撮る会社なんて他にない。
脚本は古典的な女三代記だ。
似ても似つかない個性的な六大女優が母子、姉妹役で共演するため、違和感が生まれそうだった。
しかしうまく時系列を前後させることにより、スムーズに話に集中させてくれた。
昭和初期、凜は結婚が決められたが、結婚式まで新郎と会えない。凜はその結婚が嫌で父親に逆らう。
昭和40年代、凜の三人の娘は美しく成人し、適齢期になった。
姉の薫がまっ先に結婚するが夫を事故で失い、末娘の慧は二人目を産んですぐなくなる。
現代に時は移り、亡き慧の娘二人は成人して、妹の佳は子供をもうけるが、姉の奏は妊娠したまま恋人と別れる。
この三つの話がパラレルに進行していく。
正直言って三世代や姉妹間の関係が希薄であるため、つながった話ではなく、ばらばらの話として見てしまった。
それぞれの話は余韻が深いが、三代記としての感動はなかった。
(これは筆者が男性だからかも知れない。)
六人の中では個人的好みだが田中麗奈が良かった。
ただ、田中本人も三十路に入り、そろそろ結婚してもう一つの幸せを掴んだ方が良いと思う。
あと鈴木京香と広末涼子の姉妹は違和感があったが、広末の若い母親役は、本人もそうだから、すごくはまっている。
監督:小泉徳宏(ROBOT)
エグゼクティブプロデューサー:阿部秀司(ROBOT)
脚本:藤本周、三浦有為子
音楽:朝川朋之
撮影:広川泰士
昭和11年
蒼井優:凛
真野響子:片山文江
塩見三省:片山寅雄
三浦貴大:宮澤侘助
昭和44年
竹内結子:薫
田中麗奈:翠
大沢たかお:真中博
河本準一:菊池敏雄
長門裕之:遠藤壮太朗
昭和52年
仲間由紀恵:慧
井ノ原快彦:宮澤晴夫
平成21年
鈴木京香:奏
広末涼子:佳
平田満:宮澤晴夫

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