「ダーティーハリー」でヒットを飛ばしたドン・シーゲル監督が「ダーティーハリー2」のオファーを断り自らのプロダクションを立ち上げ撮影した作品。

 

元曲芸飛行家チャーリー・ヴァリックは落ちぶれて今や田舎の銀行支店を襲っては数千ドル程度を盗むケチな盗賊だった。
今日も仲間と一緒にニューメキシコ州の田舎の銀行を襲撃した。しかし反撃を受け妻と相棒一人が射殺される。残った相棒ハーマンと盗んだ金を勘定すると何と76万ドルもあった。しかしマスコミは盗まれた金は1000ドル程度と報道している。実はその金はマフィアの裏金だった。ハーマンはチャーリーに「大金を持ってメキシコへ飛行機で逃げよう」と言う。
しかし銀行頭取から連絡を受けたマフィアは殺し屋モリーを送り込んで来た。モリーは町に張った情報網でチャーリーの動きを掴み、まずハーマンを血祭りに上げる。それを知ってチャーリーは銀行頭取に直接取引を提案する。

 
ドン・シーゲル監督はプロットが単純であることが特徴である。さらにこの作品では最後に仕掛けを用意している。それも日本では考えられないような大仕掛けである。初めて見たとき、あっけにとられた。

 
グラミー賞を四度も取りながらアカデミー賞には縁がなかった映画音楽家ラロ・シフリンをドン・シーゲルは起用している。彼の音楽はなぜかワクワクさせられる。
 

この映画にはタランティーノ監督が「パルプフィクション」でオマージュを捧げている。日本の映画関係者にも評価が高い。

 
監督・製作 ドン・シーゲル
脚色 ハワード・ロッドマン 、 ディーン・リーズナー
音楽 ラロ・シフリン(スパイ大作戦、ダーティハリー、燃えよドラゴン他)
原作 ジョン・リース

 

配役

チャーリー: ウォルター・マッソー (1973年度英国アカデミー賞主演男優賞)
モリー: ジョー・ドン・ベイカー
ミス・フォート: フェリシア・ファー
ハーマン: アンディ・ロビンソン
ボイル: ジョン・ヴァーノン

突破口 1973 Universal

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