フレッド・アステアはRKOと契約しジンジャー・ロジャースと九作品で組んで、立て続けにヒットを飛ばした。次いでリタ・ヘイワースを呼んで二作品を作り、さらにこの作品で新鋭スターのジョーン・レスリーとミュージカルで組んだが、戦争中にグラスを割ることは不謹慎だと言われてRKOを退社する。監督はサイレント時代からの大ベテラン、エドワード・H・グリフィスで作詞ジョニー・マーサー、作曲ハロルド・アーレン。
あらすじ
フライング・タイガー飛行隊のフレッドは太平洋戦争の撃墜王だ。休暇をもらってニューヨークで楽しむフレッドの前に雑誌社のカメラマン、ジョーンが現れる。フレッドは軍人であることを隠して、隣の部屋を間借りしてジョーンに近付く。初めは呆れられていたが、一緒に歌ったり踊ったりしているうちに親しくなる。
しかし休暇の終わりが近付き、フレッドもジョーンを思い切らなければならない日が来る。そこでジョーンを愛している編集長フィルにフレッドは後を託そうとするが、フィルがドジってしまってジョーンにバレてしまい、二人で一夜を過ごす。次の夜は航空産業のパーティーに参加するが、フレッドは機嫌が悪く、ジョーンと喧嘩してしまう。実は翌日になればフレッドは基地に戻って出撃しなければならない。フィルはそのことを見抜いていた。フレッドはその夜、朝まで一人で狂ったように飲む。
次の日になり、フレッドは出発した。フィルもジョーンをオーストラリア基地の取材に送り出す。そこでジョーンは出撃するフレッドと再会する。
雑感
シナリオがおかしい。航空産業パーティーの下りは不要だ。
ジョーン・レスリーはこの撮影時、18歳と思われる。17歳で「ヤンキー・ドゥードル・ダンディ」に出演してジェームズ・キャグニーと共演していたから、アステア相手にも怯むところは無い。ただ年の差があり過ぎて、コンビにするのは無理があった。
もはやフレッド・アステアがRKOから独立するのは仕方がないことだ。
スタッフ・キャスト
監督 エドワード・H・グリフィス
製作 ディヴィッド・ヘンプステッド
作詞 ジョニー・マーサー
作曲 ハロルド・アーレン
配役
フレッド フレッド・アステア
ジョーン ジョーン・レスリー
フィル ロバート・ベンチリー
レジー ロバート・ライアン