雪村いずみと新珠三千代主演の結婚喜劇。岡本喜八の第一回監督作品でもある。

現代はSEXの時代か?この問題をオブラートに包んで、どんな大人でも見られる作品に岡本監督は仕上げている。さすが後の大監督もスポンサーの意を汲んで無難に収めたようだ。

 

ストーリー

康子はアルバイトしながら劇団の研修生をしている。姉啓子は年の離れた大学教授三郎と見合い結婚をして幸せを考えずに今日まで過ごしてきた。実は妹康子は姉啓子の結婚が嫌で、自分は情熱的な恋愛結婚をしたいという憧れを持っている。
啓子は雑誌編集者古賀にモデルになりませんかと声を掛けられた。妹もよく知っている男だが、啓子は築いてきた生活が崩されそうで怖い。一方、康子は三郎門下の学生ヒロシと会い話すうちに意気投合し、結婚するならこの人に限ると思い始めた。啓子は若い連中の浮ついた気分に当てられ自分も古賀とバーというものに行ってみることにした。しかし酔った自分が恥ずかしくなり飛び出して帰ってしまう。康子もヒロシの部屋に行くと、野良猫のような女が居座っていて思わず飛び出した。
啓子と三郎は以前より強固な繋がりで結ばれているようだ。康子も最近姉夫婦を見ていると、見合い結婚も良いものと思い始め、早速見合いしてみる。

 

雑感

雪村いずみは歌をあまり表に出さず演技力で勝負したようだ。でもいつもの延長線上の演技力しか発揮できなかったようだ。
新珠三千代もいつもの彼女だったから仕方ないかな。それよりヒロシを寝取ってしまった団令子を見習うべきだったな。

昭和33年東宝作品と言うことで、随分おとなしい映画だった。

 

スタッフ

監督 岡本喜八
脚本 白坂依志夫
製作 金子正且
撮影 中井朝一

 

キャスト

土井康子(研究生) 雪村いづみ
垣内啓子(康子の姉) 新珠三千代
垣内三郎(啓子の夫) 上原謙
中川浩(学生) 山田真二
古賀俊二(編集長) 三橋達也
古賀須美子(俊二の妻) 塩沢とき
中山明(康子の婚約者) 仲代達矢
武藤マリ子(不良少女) 団令子

結婚のすべて 1958 東宝東京製作 東宝配給 – 岡本喜八監督のデビュー作

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