曇の良馬場(ダートは重から稍重)。前日の阪神牝馬ステークスがミスパンテールの逃げ切り(1分34秒8、上り33秒8)だったから、時計がどうなるか分からなかった。しかし日曜日の古馬500万下バティスティーニの勝ち時計が7枠13番で1分33秒9だったので、そこそこに時計は出るだろうと思われた。
馬体重はツヅミモンが10キロ減だが、元が530キロ台だったから問題は無い。
パドックでもっとも目立っていたのはトーセンブレス、二人引きで気合いを見せつけた。リリーノーブルががれていていかにも危ない人気馬。ラッキーライラックは落ち着きすぎと言うぐらい、堂々としている。阪神JF、チューリップ賞組のマウレアはごく普通だ。アーモンドアイは多少左右を気にするが、シンザン記念以来ながらきっちり仕上がっている。シルク僚馬プリモシーンの落ち着きが足りない。
この時点で◎ラッキーライラック、○アーモンドアイ、▲トーセンブレスの順に直した。はじめは2枠に入ったフィリーズレビュー組(リバティバイツとアンコールプリュ)を高く買っていたのだ。
レースは、プリモシーン以外綺麗なスタートを切った。アーモンドアイも立ち上がったのだろうが、ルメール騎手が無難に御して後から二番手に付ける。プリモシーンはこの後内を突いて上がっていき、代わりにデルニエオールが殿になる。
コーディエライト、アンヴァル、ツヅミモンが先行争いを続けているが、大本命ラッキーライラックは内の好位を楽に追走している。前半が58秒7と桜花賞にしては速くも遅くもないペース。直線を向いてもラッキーライラックは外に出すだけで、後続をまっている感じ。
アーモンドアイはいまだ殿二番手だが、前を行くラッキーライラックが加速を始めるのと同時にエンジンを掛かると、あっという間に差を詰める。前を行くリリーノーブル、ラッキーライラックをあっという間に置き去りにしてしまい優勝。勝ち時計は1分33秒1(同じ国枝厩舎アパパネの記録を破る桜花賞レコード)、上りはメンバー唯一の33秒台である33秒2。まったく別格のスピードだった。しかし直線を見ていても手前を変えてばかりでスキップしながら走っている。まだまだ子どもなのだ。
2着は粘り込んだラッキーライラック。鞍上は動けど、何が何やら分からない様子で、最後は3着リリーノーブルにも半馬身に差を詰められた。無敗馬だったが、ラッキーライラックの場合、敗戦の経験が必要だったようだ。
4着に内からスムーズに外へ出したトーセンブレス、5着が外々を回されたマウレアだった。この間、ハナ差である。マウレアは、やはりクイーンカップを走ったのが余計だったようだ。
2枠の2頭は内で圧倒された感じで、直線途中で足が止まっていた。1400mを前哨戦に使ったのもまずかったかも知れない。
アーモンドアイは異次元の強さだったが、あっさり三冠馬になるのはまだ甘いと思う。オークスの場合、ロードカナロアの血統が問題になることはないが、出遅れ癖が問題だ。1着固定として信用するわけにはいかないだろう。
ラッキーライラックは馬主がノーザンだから石橋修から乗り替わりだろう。デムーロが虎視眈々と狙っているw。
リリーノーブルは桜花賞の疲れを癒やしたい。かなり重傷だと思う。
今日の結果で、フラワーCでトーセンブレスに勝ったカンタービレはかなり走りそうな馬だと言うことがわかった。しかしダメージが残ったようで、次走がぶっつけでオークスになりそうなのが残念だが、あの角居厩舎だし波乱があるとしたら、こっちかな。