川島雄三監督フランキー堺主演の傑作幕末コメディ。
落語「居残り佐平次」を元にしている。
共演陣は、石原裕次郎、二谷英明、小林旭、南田洋子、左幸子、金子信雄、山岡久乃、岡田真澄、小沢昭一、芦川いずみ、梅野秦靖、西村晃、菅井きん、殿山泰治、市村信幸と超豪華ラインアップだ。
しかもセットも凝っている。
 

品川の女郎宿相模屋にあがった佐平次は遊ぶだけ遊んで、銭は一文も持ってねえよと尻を捲る。
宿では借金の分だけ働いてもらうことになった。
部屋も奉公人部屋で、くもの巣が張っている汚いところに移された。
しかしその日から、いのさんと呼ばれ、機転が利くことから一躍、宿の人気者になる。
相模屋のボンボンは、宿に女郎に売られてしまったおひさを不憫に思っている。
いのさんは、高杉晋作の異人館焼き討ちのごたごたに乗じて、二人を逃がしてしまう。
いのさんもここらが潮時とばかり荷物をまとめに掛かるが・・・
 


 

個人的には芦川いずみ命だから、この人が出れば何でもいいんだ。
梅野は劇団民芸だけあって、さすが上手い芝居を見せていた。
金子信雄の落語のような台詞には聞き惚れちゃった。
昔の俳優さんはちゃんと落語を聞いていたんだねえ。
菅井きんも50年前から菅井きんだった。
最後はフランキーと名コンビの市村俊幸との落語話で落ちがつく。
居残り佐平次の肺病やみのイメージは、病気に苦しんでいた川島自身だったそうだ。

幕末太陽伝 1957 日活

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