米人女性作家ルイザ・メイ・オルコットの青春小説「若草物語」を、グレタ・ガーウィグ監督が独自に脚色し、映画化した。
主演はシアーシャ・ローナン
共演にエマ・ワトソン、フローレンス・ピュー、ティモシー・シャラメら。
衣装のジャクリーヌ・デュランアカデミー衣装デザイン賞を受賞した。

あらすじ

1868年ニューヨーク。
作家になるため、住み込みで家庭教師をしているジョーは、ついに編集長ダッシュウッドに掲載を認められる。しかし友人フレデリックからは正直な批評をされ、傷付く。妹ベスの病気が悪化した知らせが入り、皆に黙って故郷へ帰った。
一方、末っ子エイミーは、伯母とパリにいた。エイミーは幼なじみのローリーをパーティに招待したが、ローリーは泥酔で遅刻してしまい、エイミーは彼を怒る。彼はジョーに振られてから、外遊に出て、だらしのない生活を送っていた。

1861年マサチューセッツ州コンコード。
ジョーは姉メグとパーティへ出かける。社交性のないジョーに、ローリーが声をかけてきた。彼は隣人ローレンス氏に預けられている孫でした。両親は既に他界していた。2人はすぐに意気投合する。

ところが数年後、ジョーは結婚する気がないと言って、ローリーから離れ一人でNYに移る.
その後、メグはローリーの家庭教師ジョンと交際を始め、貧しいながらも愛のある生活を選ぶ。
エイミーは実業家フレッドからのプロポーズを待っていたが、ローリーはエイミーに「フレッドと結婚しないでほしい」と告げる。その場ではエイミーはジョーの代わりであることに怒りをあらわにするが、結局エイミーはフレッドのプロポーズを断ってしまう。
大人しいベスは、ローレンス邸に通いグランドピアノを弾きました。ローレンス氏はベスに娘の姿を重ねるのだった。
南北戦争で父が負傷したという便りが届く。母は父の看護のため旅立つ。ベスは貧しい家庭に施しを渡しに行って猩紅熱を伝遷される。NYから帰ってきたジョーはベスの看護をしていたが、ベスは亡くなってしまう。ベスの希望で、パリで楽しんでいるエイミーには伝えていなかった。
ベスの訃報を聞いたエイミーはパリを発つ。エイミーは、ローリーからプロポーズされ、既に2人は結婚していた。
それを聞かされたジョーは落胆したが、昔の原稿を燃やしていると、ベスと約束した家族の思い出の原稿が目に止まる。ジョーは意を決すると、この作品の完成に打ち込む。そしてダッシュウッド氏に原稿を送る・・・。

雑感

時系列が過去へ行ったり現在に戻ったりするし、さらに小説の世界に映ったりする.まさにメタだった.
映像は綺麗だったが、脚色するならわかりやすくした方が、子供にも伝わったのではないかと思う.
シアーシャ・ローナンのジョー役は、合ってないと思った.まだエマ・ワトソンの方が良かった.末娘エイミー役のフローレンス・ピューも合っていない.もっと美人女優を使ってほしい。
多分、ジューン・アリスンの「若草物語」のファンならば、同じ意見ではないかな。
父親の存在感も薄すぎる。

 

スタッフ

監督、脚本 グレタ・ガーウィグ
原作 ルイザ・メイ・オルコット
製作総指揮アダム・メリムズ、レイチェル・オコナー、アーノン・ミルチャン
製作 エイミー・パスカル、デニーズ・ディ・ノーヴィ、ロビン・スウィコード
撮影 ヨリック・ルソー
音楽 アレクサンドル・デスプラ
衣装 ジャクリーヌ・デュラン (アカデミー衣装デザイン賞受賞)

キャスト

次女ジョー  シアーシャ・ローナン
長女メグ  エマ・ワトソン
四女エイミー  フローレンス・ピュー
三女ベス  エリザ・スカンレン
四姉妹の母  ローラ・ダーン
近所のローリー  ティモシー・シャラメ
マーチ伯母  メリル・ストリープ
編集長ダッシュウッド氏  トレイシー・レッツ
マーチ氏(父)  ボブ・オデンカーク
ジョン・ブルック  ジェームズ・ノートン
NYの友人フリードリヒ・ベアー  ルイ・ガレル
ローリーの祖父ローレンス氏  クリス・クーパー

 

ネタバレ

ダッシュウッド氏は結末で主人公が結婚すれば出版できると答え、ジョーは脚色として加えることを決意する。

「ある日のこと、田舎に引きこもっていたジョーをフレデリックが訪ねてきた。家族は驚き談笑するが、ジョーはツンデレしていた。フレデリックが帰ろうとするに至って、ジョーはローリーの車に乗り駅で追い付き、愛を告白する。
ジョーは伯母が遺してくれた豪邸で学校を開いて、教師として妻として母として幸せに暮らす」。

美しく製本されていくジョーの「若草物語」が並べられている。それを眺めながら、一生を独身で通したジョーは喜びでいっぱいになる。

 

 

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 Little Women 2019 ニューリージェンシー製作 コロンビア配給 ソニー国内配給(2020)

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