主人公はエドワード・ロビンソン扮する大学の助教授ウォンリー幸せな家庭を築いた中年男が、妻子が旅行に出かけた夜、地方検事たちとクラブで飲んでいると、美しい肖像画の噂を聞く。

 

 

帰途、ふと見るとその肖像画が飾ってあった。その隣に美しい女性が立っている。聞けばこの肖像画のモデルだと言う。一杯誘われ、ずるずると彼女の部屋に入り込んでしまう。
ところが血相を変えた女の情夫が突然襲いかかってくる。首を絞められて命の危機をウォンリーは感ずる。思わず女が差し出したハサミで男を滅多刺しにして、死なせてしまう。

 

正当防衛を証明することはできそうだが、警察の介入を許すと家庭が崩壊する。そきでその夜のうちに、死体を森に運び捨てる。
翌日には財界の大物が消えたと大騒ぎになり、ボーイスカウトが森に隠した遺体を発見する。地方検事はタイヤ痕など証拠が多く出ていることから犯人逮捕は近いと言う。ウォンリーはそれを聞いて気が気でない。

 

一方、女の方も情夫のボディガードが金銭を要求してくる。ウォンリーと相談してボディガードの殺害計画を立てるが、簡単に見破られてしまう。ウォンリーはこれまでと自殺を図る。そのとき、女から電話がありボディガードが情夫の殺害犯として警察官に射殺されたという知らせが入るが、ウォンリーは睡魔には勝てない。

 

するとウォンリーは急に起こされる。そこはクラブの一室だった。仲間と飲んでいて飲み過ぎてしまい、眠ってしまい、長い夢を見ていたのだ。
ウォンリーはホッとして帰路につく。ふと気づくと、女の肖像画が飾ってあった。そして横には見知らぬ女が立っていた。ウォンリーは、はっとして逃げ出すのだった。

 

 

当時は夢落ちに対して肝要だったのだろう。今では、ラストにがっかりする人の方が多い。

それは置いても、フリッツ・ラング監督の途中までのサスペンスの盛り上げ方はさすがだ。

最後も同監督ならば別のラストを考えていたのではなかったか。

エドワード・ロビンソンの演技は見事だ。いつもの凄みは消え失せて、気の弱い助教授役を好演。

ジョーン・ベネットは「若草物語」(1933)のエイミー役でブレイクしてスターになった。1941年のフリッツ・ラング監督作「マンハント」でナチスから主人公を救うヒロインを演じて、ラング作品への出演が多くなる。当時はファムファタールを演じて役の幅を広げていた。後に同じエイミー役を演じたエリザベス・テイラーの母の役を演じて「花嫁の父」に出演した。

この作品は「マルタの鷹」「ローラ殺人事件」と並んで、戦後いち早くアメリカの暗黒映画(フィルム・ノワール)として紹介された。

 

 

 

監督 フリッツ・ラング
製作 ナナリー・ジョンソン
原作 J・H・ウォリス
脚色 ナナリー・ジョンソン
撮影 ミルトン・クラスナー

 

 

配役
ウォンリー: エドワード・G・ロビンソン
肖像画の女: ジョーン・ベネット
地方検事: レイモンド・マッセイ
ボディガード: ダン・デュリエ

 

 

飾窓の女 1944 インターナショナル映画制作 RKOラジオ映画配給 初期フィルム・ノワールの傑作

投稿ナビゲーション