中国の民間伝承“白蛇伝”に基づいた林房雄原作“白夫人の妖術”を八住利雄が脚色したファンタジー劇。監督は豊田四郎、特殊技術は円谷英二。主演は池部良、山口淑子、共演は八千草薫。イーストマン・カラーによる東宝とショウ・ブラザース(香港)合作映画。
 

 

あらすじ

 
西湖に住んでいた若者許仙は、美しい白娘(ぱいにゃん)に結婚を申し込まれ、銀二包の支度金を手渡される。その支度金は、県の倉庫から盗み出された銀であった。白娘とお付きの小青は消えてしまい、許仙は蘇州へ流されたが、やがて白娘も追ってきた。やがて二人は薬屋を営むようになるが、ある日、許仙はある道士に妖魔に魅入られていると警告される。
そして妻白娘の正体は白蛇だと知った許仙は、法海禅師の住む金山寺に姿を隠す。白娘は、金山寺を法術で水攻めにしたが、許仙が溺れそうになったため、呪文を止め、自らは濁流に呑まれてしまう。許仙は流刑を解かれて、西湖の故郷に向ったが、その途中で白娘が泣きながら現われた。許仙は驚いたが、白娘を許す。しかし法海禅師は怒ったが許仙の決意が強いと知ると、二人をあの世である蓬莱山に送って、永遠に添い遂げさせた。

 

 

雑感

 
東映アニメ「白蛇伝」が公開される二年前、同じ原典を持つ実写版映画が作られていた。おそらく実写版を見てアニメ化が成功すると判断したのだろう。しかし実写版も香港資本が入っていてなかなかの力作だった。
既にハリウッドにも進出していた山口淑子は特撮にも挑戦して、大きくなったり型の乗るほど小さくなったり、ワイヤーで池部良とともに吊されたり、なかなか奮闘している。中国時代劇の日本での映画化と言うことで、李香蘭=山口淑子のやる気スイッチが入ったようだ。
八千草薫は宝塚時代のコメディエンヌを彷彿とさせる演技だったが、特撮は山口淑子に任せっきりだった。小青は青大将の精だと思っていたが、青魚の精だそうだ。

 

 

スタッフ・キャスト

 
監督 豊田四郎
製作 田中友幸
原作 林房雄
脚色 八住利雄
撮影 三浦光雄
特殊技術 渡辺明 、 向山宏 、 城田正雄
特技監督 円谷英二
音楽 団伊玖磨
 
白娘 山口淑子
許仙 池部良
小青 八千草薫
姉の容 清川虹子
義兄の李公甫 田中春男
王明 上田吉二郎
茅山道人  東野英治郎
仙翁 左卜全
法海禅師  小堀誠

白夫人の妖恋 1956 東宝+香港ショウ・ブラザーズ製作 東宝配給 山口淑子主演

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