2004年01月25日(日) 
監督:小津安二郎
原作:ジェームス槇(小津のペンネーム)
脚色:池田忠雄
撮影・編集:茂原英雄
出演 坂本武、飯田蝶子○、三井秀男、八雲理恵子、坪内美子◎、突貫小僧、西村青児、山田長正
戦後、大映で撮った「浮草」のオリジナル版。
サイレント映画。
旅芸人の一座はある村へ滞在する。
しかし連日の雨で客は不入り。
そんな中、座長だけは毎晩女の元に通ってるらしい。
実はその女は座長の妻だった。
二人の間の息子を旅役者にしたくなかったため、夫婦離ればなれに暮らしているのだ。
しかし座長の愛人である看板女優は正妻に激しく嫉妬する。
彼女は若い女優に息子を誘惑させようとするが・・・

息子役だった三井秀男(後の弘次)は、リメイク版では一座の金を巻き上げてずらかるワル役をやっていた。
正妻飯田蝶子の役は、大映リメイクでは杉村春子だったが、飯田の方がイイ。
杉村春子は癖のある悪役の方がよい。
看板女優八雲理恵子は、リメイクの京マチ子にとてもじゃないがかなわない。
しかし若手女優役は、大映リメイクの若尾文子より、この作品の坪内美子の方が好感を持った。
いつもは目立たない人、自己主張をしない女優さんなのだが、ここでは目立ちまくり。
突貫小僧は相変わらず美味しいところを持っていく。
主演坂本武は、やや重みが感じられない。
しかしリメイクでの中村雁治郎の芝居は旅芸人というより、もっと規模が大きい舞台俳優という感じだった。
この主演にはある種の軽さも必要だったから、坂本を人選したのは正解だったのか。