キム・ノヴァクの実質的デビュー作(実際は二作目だが、一作目は端役でクレジットされなかった)でファムファタールの役です。主役はフレッド・マクマレイ、 後にテレビシリーズ「パパ大好き」で善人の印象が強いが、当時はコミカルな役だけでなく、ノワールな保険屋や警官役にも挑戦していた。
ホイーラーとギャングの仲間たちが、銀行を襲撃して20万ドルを強奪した。早速警察は情婦の身元を割り出し、部長はポールを彼女ローナに近づかせた。しかしミイラ取りがミイラ取りになってしまった。ローナはホイーラーを殺害し盗んだ金を奪おうとポールに持ちかける。
ポールは部長に張り込みを命じられた。そこには同僚のリックとパディがいた。リックは隣の部屋の看護婦アンに夢中である。ポールはローナから情報を得てホイーラーを逮捕しようとするが、失敗してパディの見ている前でホイーラーを背中から射殺してしまう。そして失策を隠蔽するためにパディまで射殺してしまう。
しかしアンにローナの部屋から出てくるところを見られてしまった。監視部屋から覗くと、彼女は警察に通報している。そこでアンをさらって人質にしてローナと金を持って逃げることにする。しかし彼らの行動は警察の知ることになりマンションの外で包囲されてしまう。
初めは「張込み」かと思ったが、敵の色香に迷って身をもち崩す刑事物語だった。
映画は90分足らずと短くて、脚本に物足りなさを感ずる。もう少し主役の葛藤を描いたら面白くなったはずだ。
この映画では、マクマレイは女の魅力に惑わされたばかりにすべてを失ってしまう。たとえ独身だったとは言え、短慮で馬鹿だ。女遊びしまくってるのではなかったのか?銃創からは生き延びるかも知れないが、確実に死刑だろう。
主役ではないが、キム・ノヴァクのファムファタールとしての魅力が爆発している。若い頃は本当に綺麗だった。リタ・ヘイワースの後釜としてコロンビアは採用したようだ。前半のシーンは絶対にノーブラだった。まだ21歳だったから、体に張りがあった。
ドロシー・マローンは相変わらず地味だ。後にアカデミー助演女優賞を受賞するぐらいだから、仕方ないが。
監督 リチャード・クワイン
製作 ジュールス・シャーマー
原作 トーマス・ウォルシュ 、 ウィリアム・S・バリンジャー
脚色 ロイ・ハギンス
撮影 レスター・H・ホワイト
出演
フレッド・マクマレイ (ポール)
キム・ノヴァク (ローナ)
フィル・ケイリー (リック)
ドロシー・マローン (アン)
E・G・マーシャル (警部補)
アレン・ナース (パディー)
ポール・リチャーズ (ホイーラー)
殺人者はバッヂをつけていた(Pushover) 1954 コロンビア配給 キム・ノヴァクのデビュー作

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