邦題は何でこうなるのか、よくわからんが、「欲望」、67年カンヌのパルムドール作品。
監督は「太陽はひとりぼっち」のミケランジェロ・アントニオーニ。
一応、米国MGM作品だが、イタリア人監督を使って、英国で製作された欧州映画。
主演は「ジャガーノート」のデビッド・ヘミングズと、やたらと背が高いバネッサ・レッドグレーブ。
非凡な才能を持ったカメラマンの平凡ではない、24時間を追いかけた映画。
最終的に何の結論も出ない(笑)
音楽はハーバート・ハンコックとクレジットされるが、もちろんハービー・ハンコック大先生だ。
BGMにモードジャズをブリブリと掛けまくる。
でもなぜか、中身のライブハウスのシーンでは、ヤードバーズが出てます。
このころはまだライブでは、みんなちゃんと座って聞いていたんだなあ。
(ジミー・ペイジが出てきたので、はじめはレッド・ツェッペリンかと思った。)
トーマス(D・ヘミングズ)はロンドンの売れっ子写真家。
労働者群像を撮るかと思えば、女性の商業写真も撮るし、はたまた風景も撮る。
ある日、ぶらっと入った公園で、いちゃつくカップルを盗撮した。
そのために、女(レッドグレーブ)に追われる羽目に逢う。
女は自宅まで追いかけてきて、ネガを渡せという。
トーマスは彼女の体を求めたあげく、偽のネガを渡して、追い返した。
フィルムに何が写っているのか。トーマスは早速、現像してみる。
するとカップルの他に、木陰にピストルを持つ男が写っている!
さらに木陰に何かが倒れている様子。
トーマスは、公園に戻ると、そこには男性の死体があった。
恐ろしくなったトーマスは、慌てて自宅に戻るが、写真やネガはすべて盗まれていた。

何があったのか、観客に判断を任せるタイプのエンディング。
MGM映画としては、画期的である。
その辺が評価されて、パルムドールなのだろう。
しかしこのオチは、今となっては珍しくもなんともない。
それより、音楽やファッションの時代性を楽しむ一作だ。
この時代のヨーロッパ人にとって、ジャズもロックも新しい音楽であり、モードジャズもモッズも同じような物に感じられたのだろう。
ちなみにジェーン・バーキンの米国映画デビュー作らしい。
もちろん、裸にされてます。