ホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督の二年連続三大陸映画祭大賞受賞時の、2年目の作品。
台北生まれの少年・冬冬が母親の病気入院のため、ひと夏を妹とともに母の実家のある田舎で過ごすことになった。
その夏の思い出を、ロングの絵を活用し、台詞を少な目にして、淡々と語った作品。
子供の夏には、いろいろなエピソードが盛りだくさんだ。
川で泳いでいたら飼い牛が逃げ出したり、パンツを川に流されて裸で家に戻ったり、狂女と出会い仲良くなったり、トラック強盗を見つけたり、叔父さんが恋人を孕ませて勘当されたり、入院中の母親の手術が上手く行かず重態になったり、、、
そういう経験を通して子供達が成長していく様を描いている。
とくに冬冬は都会では友達と家庭の往復だろうが、田舎に来ると、大家族の親戚とふれあうことで、大人を見る目が、少しずつできあがっていくのが、興味深かった。
吹き替えにして、子供に見せてやりたい作品だ。
小学校高学年ぐらいなら、それなりに感じるところはあるだろう。
もちろん、大人もほのぼの楽しめる作品だ。
日本だと、藤子不二雄Aの漫画を篠田正浩が映画化した「少年時代」という映画があるが、あれは子供の世界に限った話だし、漫画の方が良かった。
篠田では独特の様式美でこてこてにしてしまうので、ちょっとタイプが違う。
大人の世界を冬冬がかいま見て、いろいろ考える辺りに、「冬冬の夏休み」の特徴がある。