ソル・Ｃ・シーゲルが製作、ハワード・ホークスが監督し1949年に公開された作品で、ベルギー人で米軍看護婦と結婚したアンリ・ロシャールの自伝的小説をチャールズ・レデラーらが脚色した。
主演はケーリー・グラント、アン・シェリダンの2人でマリオン・マーシャル、ランディ・スチュアートらが共演している。
あらすじ
第二次大戦後、西ドイツに駐在しているフランス軍のアンリ・ロシャール大尉は、闇屋のドイツ人を国外追放するために、通訳の米軍女性キャサリン・ゲーツ中尉を連れて仕事をする。二人はかつて一緒に仕事をしたことがあり、今回も気安さから喧嘩が絶えなかったが、ロシャールが退役すると聞いて、ゲーツの態度が一変し、結婚してしまう。
ところがゲーツにも帰国命令が出て、結婚後一晩も過ごしていないのに、早くも別離の危機が訪れる。外国人女性と結婚した米軍兵に関して、戦争花嫁を米国に連れ帰る規定は完備されていたが、米軍女性士官については規則がなかった。
ロシャールは一策を案じ、戦争花嫁の資格でアメリカに入国の許可をもらったが、女性将校の宿舎は男子禁制であり、新婚早々の2人は引き離されてしまった。米軍輸送船にのりこむに当たって、陸軍が許可しても海軍はまかりならぬとのお達しだったので、ゲイツは一計を案じロシャールに女装をさせる。出港後、身元がばれて船内の営倉に入れられるが、遂に頭の堅い海軍からも許可が下りて、営倉で二人きりの夜を過ごし、ついに自由の女神を見ることが出来る。
雑感
監督ハワード・ホークスと主演ケイリー・グラントがコンビを組んだスクリューボール・コメディ四作品のうち第三弾。戦後の混乱期の在西ドイツ連合軍を描いた話。ギャグ満載でこのコンビの作品では、最も笑いが取れた作品だろう。それも実話だときている。
ケイリー・グラントはまだ40代、真面目にコメディを演じていた頃で、何時もしかめっ面をしている。
アン・シェリダンはツンデレの代表のようなキャラクターだった。しかし婦人部隊の同僚役マリオン・マーシャルの方が綺麗に思えた。
スタッフ・キャスト
監督 ハワード・ホークス
製作 ソル・Ｃ・シーゲル
原作 アンリ・ロシャール
脚色 チャールズ・レデラー 、 レナード・スピーゲルガス 、 ヘイガー・ワイルド
撮影 ノーバート・ブロディン 、 O. ボロデイル
配役
アンリ・ロシャール ケーリー・グラント
キャサリン・ゲイツ中尉 アン・シェリダン
キティ中尉 マリオン・マーシャル
エロイーズ中尉 ランディ・スチュアート
ラムゼイ大尉 ウィリアム・ネフ