2001/12/26 
監督:マリーン・ゴリス
出演:ウィレッケ・アメルロイ、エルス・ドターマンス、フェーレ・ファン・オバーループ、ティルザ・レベスタイン
オランダ語の映画「アントニアの食卓」。
96年度のアカデミー外国語映画賞受賞作。
オランダの片田舎で強く生きた女性の半生を、美しい農村の自然を背景に、人々との交流を通して、暖かく描く。
アントニア(Wアメルロイ)は母の葬式のため、数十年ぶりに田舎に戻る。
彼女は私生児のダニエル(Eドターマンス)を連れていた。
田舎の人々の中傷にもめげず、彼女は母の農園を受け継ぎ、農作業に精を出す。
やがて彼女の開放的な性格が近所の人たちに受け入れられていく。
ある日、娘ダニエルは、仲良しのデイデイが実兄リップスに犯されているところにでくわし、リップスを刺してしまう。
しかし田舎なので、大事にならず、リップスは軍隊に送られ、デイデイはアントニアとともに暮らすようになる。
こうしてアントニアを頼ってくる人たちが加わって、いつのまにか大家族になってしまうのだ。
日曜の昼になるとアントニアの屋敷の庭では、楽しい昼食の様子が見られた。
ダニエルは実はレズビアンなのだが、子供をほしがる。
そこで母娘は都会へ出て、男アサリをする(笑)
ようやく見つけた金髪男の子種をしっかりもらって、ダニエルは田舎に戻る。
生まれたのは金髪の娘テレーザ(Vオヴァーループ)。
テレーザは数学と音楽の才能に恵まれ、めきめきと頭角を表す。
そんなある日、あのリップスが村に戻ってくる。
リップスは昔の恨みを晴らすため、テレーザを犯す。
復讐に燃えるアントニアは銃を手にした。

淡々と村の年代記を語っていく。
宗旨の違いのため結婚できなかった二人の話。
ショーペンハウエルとニーチェを愛し、引きこもった哲人の話。
いろいろなエピソードを経て、強い女アントニアも衰え、やがて死の床に着く。
しかしそれは、最初のシーン(アントニアの母の臨終)に戻ったことに過ぎない。
こうやって世の中はぐるぐる回っていくのだ。
哲人が一人さびしく自殺したのに対して、母であり祖母であり、曾祖母であるアントニアが家族に見守られながらあの世へ旅立つのは、女尊男卑だ。
しかし最後のシーンはちょっぴり、グッと来たよ。