(推理編)
まずゴールドアクター(吉田隼)の競馬は、この馬と思われる馬を徹底的にマークしてゴール前で差すモノ。3歳時菊花賞ではトーホウジャッカルサウンズオブアースに内を掬われ先着を許したように、内枠が望ましい。しかし4歳時のアルゼンチン共和国杯を見ていると外からスクリーンヒーローらしいしぶとい脚を使うし、直線の長いコースでは枠の注文は付かないと思う。

ただ武豊が騎乗する最内枠二番人気のキタサンブラックの出方には注意するはずである。逃げるカレンミロティックがいるから武豊はあえて1枠でも抑えると思う。ゴールドアクターが中に入って鉄板マークできれば、キタサンは格好の餌食になる。でも競馬は二頭でやってるわけではない。トーホウジャッカルとサウンズオブアースが動いたときに、ゴールドアクターがどう乗るか?五歳の菊花賞上位勢より四歳の方が強いと思う。

4枠8番という絶好枠に入った四歳の福永シュヴァルグランには非常に興味がある。脚質は阪神大賞典のような小回りコースでは捲るが、直線の長い京都外回りコースでは追い込むだろう。今年の日経新春杯は太目残りもあったが、ルメールが中団に出していき、直線を向いてから外の馬を気にしたのか、レーブミストラルの殿強襲に敗れ去った。あまり外に馬を置きたくないタイプなのだろう。内枠が荒れていなければ逆に消すことも出来る。

7枠15番のサウンズオブアースは外枠も良くないし、デムーロからの乗り替わりが痛い。藤岡佑は前走の先行策を取らないと思うが、早めに内に入らない限り勝ち目はあるまい。

3枠5番のフェイムゲームは昨年の二着馬、鞍上のボウマンも香港のクイーンエリザベス2世カップ(G1)で日本馬を蹴散らし勝ったばかり。脚質は追い込みだが、最大の惑星馬だ。

5枠10番アルバートの意外な人気は好枠で鞍上がルメールが人気の原因だろう。入着級だ。

トーホウジャッカルは調子が戻っていればここを勝っても不思議はない。出来るだけ高速馬場で先行が望ましいだろう。

タンタアレグリアもいつも勝ちきれない。入着級まで。

1枠2番トゥインクルは初の58キロを克服するのは難しいのではないか。

レーヴミストラルの前走は太目で道悪だったから度外視できる。たしかに日経新春杯の殿強襲は凄かったが、キングカメハメハの子が天皇賞春を勝つ気はしない。

アドマイヤデウスは人気が落ちすぎてぜひ買いたい馬だ。鞍上の岩田が不調だったけど、一日一、二勝は出来るようになった。そろそろ復活があるのでは?

サトノノブレスは菊花賞でエピファネイヤの二着。前走も2000mだが勝っているし捨てられない入着級。

このほかに気になるのはトーセンレーヴ。終わった頃に殿から追い込んできて、ゴール板を過ぎてから先頭に立ちそう。

ということで、本命はアドマイヤデウス、対抗は6歳のフェイムゲーム、三着はキタサンブラックを軸にパドックと今後のトラックバイアスを読んでいきたい。


当日夜加筆

(パドック)
キタサンブラック 直前調教で遅れたにもかかわらず、気合い乗り抜群で、つる首だが踏み込み良し
トゥウィンクル まあまあ
カレンミロティック 気合いよし
トーセンレーヴ やや入れ込み
フェイムゲーム 気合いよし
アドマイヤデウス 元気なく艶悪いのに、小足使う
シュヴァルグラン やや入れ込み、小足使う。
トーホウジャッカル 発汗で小足使う、しかし体重減は予定通り
アルバート 馬体の艶悪いがいつものこと、普通
タンタアレグリア 普通
ヤマニン ややうるさい
サトノノブレス 厩務員に甘える
サウンズオブアース 直前猛調教の割に普通にしか見えず
ゴールドアクター 入れ込んで、尻ぱね
○レーヴミストラル  気合い乗りよし

今日になってからのそれまでのレースでは直線の状態は、内枠から抜け出す馬や外から突き抜ける馬がいてどこからでも来ている。
トラックバイアスはないがコーナーを6回回る長距離で外目を回されると大変。 内枠中心の馬券構成を考える。

(最終予想)
アドマイヤデウスは毛艶が悪く、評価を下げた。絶好調のキタサンブラックを単連さらに三連複の軸として考える。
相手は対抗に○フェイム、単穴に▲ゴールド、連下に△トーホウ、サウンズ、タンタ、レーヴ、大穴に×シュヴァルグラン、アドマイヤ、アルバート

(展開)
キタサンブラックが好発進から逃げて、各馬は控える展開。ヤマニンボアラクタとカレンミロティックは大人しく付いていく。前半千mは61秒8とスローペース。
中盤の1000も61秒台と変わらないが、絶妙のペースのため、誰も仕掛け切れない。ゴールドアクターはトーセンレーヴやアドマイヤに阻まれて、内に入れてもらえず。
坂の下りの残り800mからゴールドアクターの激しく手が動く。中団外から一旦二番手に上がり直線を向くが猛追もそこまで。
変わって内の三番手からカレンミロティックがキタサンを差してクビ差を付けて先頭を奪うがゴール前でまたキタサンに根性で差し返される。騎手も決着がすぐにはわからず、終わってみればわずか4センチ差だったそうだ。オーナーの北島三郎も泣いていた。
三着は岩田アドマイヤデウスの後ろをインピタ走法で追走して、内から差してきたシュヴァルグランが1+1/4差で入り、四着は中団につけていたタンタアレグリア。五着は中団に控えゴールドアクターとともに外から上がってきたトーホウジャッカルが残った。
ラスト4ハロンが11秒台という抑揚のないレースだったが、誰も人格者武豊には荒っぽい競馬を仕掛けられなかったというわけだ。
出遅れたフェイムゲームは8着に終わり、大外から後方待機のレーヴミストラルも10着と展開不向き。アドマイヤデウスは好位から中団内侭の9着。ゴールドアクターは二桁着順と馬群に沈んだ。万年二着のサウンズオブアースも2桁に落ちたが、直前調教できついところをやっていたのが完全に失敗したわけだ。
(解決編)
キタサンブラックの単勝は取れたが、それ以上に保険として連勝や三連馬券を買ってしまい、少しガミってしまった。いつもなら馬連総流しをするのに,今日に限って三連馬券を買うため相手を先行馬以外に絞ってしまった。昨年の天皇賞(春)馬ゴールドシップの三着馬カレンミロティックの再びの好走は、昨年の二着馬フェイムゲームを買っていただけに、大失敗である。

 

天皇賞・春 2016 キタサンブラック

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