テレビ版Mr.ビーンは1990年から始まったが、全世界的なMr.ビーンのブームで映画化されることになった。その映画の宣言でローワン・ワトキンソンが来日した時に、日本でかえってブームが大きくなってNHKでテレビ版が通しで放映された。
あらすじ
ホイッスラーの名画「母の肖像」がパリ・オルセー美術館から、ロスにあるグリアソン美術館に移されることになった。ロンドン・ナショナル・ギャラリーは警備員ビーンを厄介払いするために、解説者としてロスに派遣する。
グリアソン美術館の学芸員デヴィッドがビーンを自宅に泊めるとその奇行に家族は実家に帰ってしまう。
ホイッスラーの「母の肖像」が美術館に到着した。一人になったビーンは誤って絵画の顔の部分を消してしまった。デヴィッドはそれに気付き、ビーンと泥酔して帰宅した。ビーンはデヴィッドの息子ケヴィンの「ポスター」という言葉を聞き、夜中に一人美術館に忍び込む。そして絵のポスターを使って「母の肖像」の贋作を作ってしまう。
翌日、所有者のニュートン将軍ご列席の記者会見で短いながらもビーンは立派なスピーチを語る。ところがデイヴィッドの娘ジェニファーが交通事故に遭ったという知らせが入る。ビーンも病院に行くが、医師と間違えられて撃たれた警官の手術をさせられる。手術後ジェニファーの目が覚めないのも、ビーンが力技で目覚めさせてしまう。そしてデイヴィッドの家族にも受け入れられ、残る二週間のロス滞在を楽しんだのだ。
雑感
アメリカも出資しているため、アメリカに舞台を移した。しかしMr.ビーンのテレビで見た味は、アメリカでは出てこない。
面白かったシーケンスは二つある。一つはビーンが美術館に忍び込んでホイスラーの絵画をポスターと入れ替えたシーン、もう一つは医師に取り違えられるシーン。演説のシーンも面白いが、ビーンにしては喋り過ぎる。
他のところはビーンとアメリカ人が絡むシーンだが、面白味がなかった。
ちなみに「母の肖像」はオルセーに今もあるホイッスラーの名画だ。
スタッフ・キャスト
監督 メル・スミス
脚本 リチャード・カーティス、ロビン・ドリスコル
製作 ピート・ベネット=ジョーンズ、エリック・フェルナー、ティム・ビーヴァン
Mr.ビーン ローワン・アトキンソン
デヴィッド・ラングレー ピーター・マクニコル
アリソン・ラングレー パメラ・リード
会長 ジョン・ミルズ
ニュートン将軍 バート・レイノルズ