今年のアニメもレギュラーが終わり、特番の「ろこどる」クリスマススペシャル、「Working!!!ロード・トゥ・小鳥遊」でほぼ終了した。
今年の秋アニメはドラマ同様に不作だった。
その中でも完投したのは、月曜日の「おそ松さん」、「ゆるゆり・さんはい」、火曜日の「緋弾のアリアAA」、水曜日の「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」「俺がお嬢様学校に庶民サンプルとしてゲッツされた件」「対魔導学園35試験小隊」、木曜日の「すべてがFになる」「ヤングブラックジャック」「ルパン三世」、金曜日の「蒼穹のファフナーEXODUS第二期」「新妹魔王の契約者 BURST (第2期)」、土曜日の「終物語」「うたわれるもの偽りの仮面」「ご注文はうさぎですか?? (第2期)」「ヴァルキリードライヴ マーメイド」「落第騎士の英雄譚」「学戦都市アスタリスク」「金田一少年の事件簿R 第二期」、日曜日の「ワンパンマン」だ。
その中から上位をあげる。
まず以前の赤塚ギャグ路線を守りながら新たに腐女子にも強くアピールした「おそ松さん」、旭川を舞台にした日常推理もの「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」、ハーレムものだが意外にひねりが面白かった「俺がお嬢様学校に庶民サンプルとしてゲッツされた件」、作家冲方丁の11年来の仕事(ロボットアニメの脚本)でひとまずの大団円を迎えた「蒼穹のファフナーEXODUS第二期」、西尾維新の物語シリーズを六度目のアニメ化「終物語」、10年ぶりの人気伝奇シリーズ第2作「うたわれるもの偽りの仮面」、単純なアメリカで大人気のアクションもの「ワンパンマン」。
この中からベスト3は
第1位 「蒼穹のファフナーEXODUS第二期」
ファンは腐女子の方が圧倒的に多い。今や腐女子の力なくしてはアニメも続かない。しかし今回はとくに第一作からの積み上げが大きかった。作家冲方丁は数年後当然、再び劇場版を上映するだろう。ただ注意しなければいけないのは、ストーリーの時間経過とリアルタイムが違いすぎる。脚本の5年間が実際の11年であり、翔子役の松来未祐さんは今回一部台詞があるはずだったのに先日急死されたので声を使えなかった。2回目の劇場版はペースアップして二、三年で作って欲しい。
第2位 「俺がお嬢様学校に庶民サンプルとしてゲッツされた件」
お嬢様たちの誰かがお相手だと思っていたら、実はお嬢様とくっつかないように監視していたメイド長が実は極端なツンデレでしかも幼なじみらしい。彼女の日頃のドS具合とのギャップがたまらなかった。最後は大逆転があるような気がする。人気投票でもメイド長が連続一位を獲得している。「拉致された件」という題名だったのにダンディ坂野とコラボしてゲッツされた件と改名したのも成功。
第3位 「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」
好きな日常推理もの。ミステリの名作「すべてがFになる」を破っての堂々の入賞。もう少しお色気シーンがあれば、二位に入ったと思う。女性が原作者だから仕方がないが。
敢闘賞は決して四番目に好きという意味ではないが、腐女子という意外な方向に話題を膨らませていった「おそ松さん」。草葉の陰で赤塚不二夫先生は喜んでいるか、怒っているかw
歌唱賞も「おそ松さん」からアイドルユニットA応Pの歌う第一期主題歌「はなまるぴっぴはよいこだけ」。実際にヒットしている。
第一位の「蒼穹のファフナー」シリーズは長い歴史を持ち「新世紀エヴァンゲリオン」以来の傑作だから当然だが、二位以下は少し小物感があった。冬アニメの奮起を願う。
次いで2015年の年間総括に移る。
2015年の冬季(1-3月)、春季、夏季、秋季と四つに分けてそれぞれの代表を比較検討した結果、
今年の最優秀作品は「SHIROBAKO」、昨年からの継続番組だが、最終回の主人公宮森あおいの打ち上げでのスピーチが我々鉄腕アトムをアニメで最初に見た世代のハートをぐっとつかんだ。
二位は「響け!ユーフォニアム」、京アニの美しい絵に夢中になったが、まだ原作の第一部しか放送していないので第2部以降を如何に繫ぐかが問題。
三位は「蒼穹のファフナーEXODUS」、「新世紀エヴァンゲリオン」をついに超えた作品が初放送以来11年経ってさらに進化を遂げた。作家冲方丁の脚本への完全参加も嬉しい。不満は内容が難しいのに、視聴者を置いてけぼりにすること。
音楽賞は「アイドルマスター・シンデレラガールズ」の挿入曲だが、TRIAD PRIMUS(渋谷凜CV福原綾香、北条花蓮CV淵上舞、神谷奈緒CV松井恵理子)が歌う「TRANCING PULSE」。楽曲は80年代アイドル歌謡の古き良き時代を彷彿とさせ、振り付けではキャンディーズを凌駕したまさに正統派アイドル。3DCGなどあらゆる技術の配合と三人の魅力が合体していた。