世界的モンスターブームに乗って、カナダに透明の吸血鬼いや吸「脳」鬼が現れる。
当時のイギリスのB級ホラーは、アメリカより表現が直接的なため、アイルランドで公開禁止、日本では半分に短縮された形で上映された。
Synopsis:
アメリカ空軍の在カナダ基地は、ソ連からの侵略を恐れて最新レーダーを装備している。広範囲レーダーは多大な電力を喰うため、施設内に原子力発電所を保有している。
カミングス少佐は基地近くで死亡事件が起きたと聞き、軍で検死をさせてほしいとお願いするが遺族のバーバラは拒否する。その後も基地近くの村で謎の殺人事件が相次ぐ。死因は延髄を一突きされ、しかも遺体から脳味噌と脊髄を吸い取られていた
カミングス少佐は捜査するが、ウォルゲート教授が怪しいと睨んだ。ウォルゲートの研究分野には原子力も含まれていたからだ。カミングス、チェスター大尉、カスパー軍曹、バーバラはウォルゲート教授を部屋に訪ねて詰問すると、恐るべき事実を答え始めた。
彼はサイコキネシスの研究をしていた。そして脳に高エネルギーを与えると思考するだけで物を動かすことに成功した。さらに高いエネルギーを与えるために軍からの出力を借りていた。ところが軍が原子力の出力を上げたため、思考が実体化してしまった。姿は見えないが、彼らは増殖を始める。そして研究室を脱出して村人を襲い出したのだ。
そのとき部屋の外で物音がした。何事かと思って出てみた下士官は急に苦しみ出し、死んでしまう。モンスターたちが襲ってきたのだ。
そのころ軍の原発も襲撃されていて、モンスターはさらに出力を上げていた。するとモンスターの姿が目に見えるようになった。彼らは脳味噌と脊髄を持ち、数本の神経を使って移動する。
教授の部屋でも彼らの姿が庭にウジャウジャといるところが目撃される。バリケードを作るが、破られるのは、時間の問題だ。教授は原発を停止さえすればモンスターは死ぬとカニンガムに教える。カニンガムはただ一人、脱出してダイナマイトを持って原発に行く。軍人は全員モンスターに殺されていたが、カニンガムはダイナマイトを原発にセットして、退避する。
原発は見事に大爆発を起こして停止する。
そのころ教授宅でも多くの犠牲者を出したが、モンスターも倒れて行く。カニンガムも戻ってきて、バーバラと熱い抱擁をするのであった。
初めは原発問題だったのだが、実は脳科学者が作り出した空想上の産物が実体化して人を襲いだしたという話。
科学考証がかなり無茶苦茶である。当時の原発は爆破したら止まったのか。メルトダウンで全員被曝ではないのか。
人から吸い出した脳味噌が敵だから、銃で撃ったり踏みつぶすとグチャと血を流して死んでしまう。
気持ち悪いが、こう言うグロテスクな場面がこの映画の売りだ。
海外ではかなり評価されている。
しかし本当の見所はこの映画でしか見られないヒロイン、キム・パーカーだ。実にコケティッシュで美しい。俺好みのイカした美人だ。しかし5年ぐらい映画女優として活動して消えてしまった。もう亡くなったそうだ。
残念。
監督
アーサー・クラブトゥリー
脚本
ハーバート・J・レダー
制作
ジョン・クロイドン、ロナルド・キナク
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出演:
マーシャル・トンプソン  (カニンガム)
キム・パーカー       (バーバラ)
テリー・キルバーン    (チェスター)
マイケル・バルフォア    (カスパー)
キナストン・リーヴス    (ウォルゲート)
ギル・ウィンフィールド
顔のない悪魔 (Fiend without a Face) 1958 イギリス製作 見えない吸血鬼現る!

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