愛し合う男と女が中秋の名月を見ることを約しながら再会することが叶わない新国劇の悲劇を大映京都撮影所が映画化。
植物学者大沼は信州の山小屋に滞在して研究の毎日。
そばには若く美しいつる子を伴っていた。
しかし幸せな毎日は長く続かなかった。
突然、妻が現れ、つる子は去って行く。
三年後、病で妻を亡くした大沼が娘を連れて今は宿になっている信州の山小屋に戻ってくる。
偶然、つる子がその宿に泊まっていた。
戦前の松竹メロドラマを、戦後になって大映が作ってみました的作品。
清水宏作品だが、監督の色は出ていない。
キネ旬の発行する「日本映画作品全集」に誤った情報が記載されているため、実際の映画と異なるイメージで語られることが多い。
しかし、上原謙主役ではなく木暮実千代を主役として見ると、ものすごく男性がエゴイスティックな映画になる。
監督 清水宏
脚色 依田義賢
原作 北条秀司
製作 永田雅一
撮影 相坂操一
音楽 伊福部昭
出演
上原謙 (大沼一彦)
木暮実千代 (つる子)
川崎敬三
藤田佳子
浪花千栄子
坂本武
見明凡太朗
浦辺粂子
柳永二郎

霧の音 1956 大映

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