水上勉の昭和36年直木賞受賞作。
仏教ミステリーである。
映画では川島雄三が監督して、若尾文子が内妻役で主演した。

ある寺の和尚が行方不明になる。
雲水に出たと小僧は言う。
和尚の内妻のさとこは、小僧との間に秘密があり、彼の嘘に気づく。

水上は子供の頃、臨済宗相国寺で修行していて、のちに還俗している。
修業中に思っていたことを、小説の中で実現したのであろう。
彼は、当時虐待されていると感じていた。
ピーターの朗読。
長い作品だけに、少し手を抜いている部分が感じられた。
新劇の人ほど丁寧に読んでくれない。
感覚的な演技に才能を感じるのだが、本読みに関してはイマイチだった。

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