アカデミー作品賞を受賞した「我が道を往く」の方が先に公開された映画(日本では2年早く公開)だが、実はこちらの方が前編で、「我が道を往く」が後編であり、こちらの方が先に制作が始まった。途中で滞ってしまって、公開順序が逆転したという話である。
もし前編が先に公開されていたら、後編の制作はストップしていたかも知れない。
あらすじ
型破りなチャールズ・オマリー神父(ビング・クロスビー)は聖メリー教会に赴任した。ここの問題点は、老朽化して危険な教会付属学校だ。オマリーは近代的な学校に移すことを計画する。
修道女長メアリー・ベネディクト(イングリッド・バーグマン)は、実業家のボガーダス(ヘンリー・トラヴァーズ)が建築中のオフィスビルを丸ごと学校を寄贈してくれることを望んだ。オマリ神父もそう考えていたが、メアリー修道女長はツンデレだったので、なかなか気が合わない。
少年(リチャード・タイラー)のいじめ問題に対して、メアリーは同情が最良の癒やしだと考えたが、オマリーの助言により体を鍛えてボクシングを教え、いじめっ子と対決させ、見事イジメを克服させる。
続いて8年生の劣等生パッツィ(J・キャロル)の卒業が問題になる。彼女は母子家庭だったが、母が彼女を放り出したので、教会が彼女を引き取っていた。
ストレスが重なり、メアリー修道女長は結核になってしまうが、医者は彼女に何も言わず、西部に移すようにオマリ神父に勧める。
彼女は理由も言われず追い出されるのが納得いかない。しかし最後にオマリーの尽力で無事パッツィの父親が戻ってきて一家揃って暮らせるようになり、メアリーが出発する時、オマリー神父は異動の本当の理由を明かすと、メアリーは感謝の涙を流すのだった。
雑感
日本では1948年公開。せっかくイングリッド・バーグマンが歌声を披露するなど見所はあるのだが、「我が道を往く」と基本的に同じパターンのドラマだった。
バーグマンの魅力を生かし切れていない。
スタッフ/キャスト
監督・製作 レオ・マッケリー
脚本 ダドリー・ニコルズ
撮影 ジョージ・バーンズ
作曲 ロバート・エメット・ドーラン
配役
オマリー神父 ビング・クロスビー
シスター・ベネディクト イングリッド・バーグマン
金持ちボガーダス ヘンリー・トラヴァース
パッツィの父 ウィリアム・ガーガン
パッツィの母 マーサ・スリーパー
パッツィ ジョン・キャロル