スターウォーズ・シリーズやレイダースの脚本参加で有名になったカスダンの初監督作。
のちに同じウィリアム・ハート、キャサリン・ターナーを起用した「偶然の旅行者」、メグ・ライアン主演の「フレンチキス」を監督する。
フロリダで売れない弁護士をやっているラシーンは、夏の暑い夜に白いドレスの女に出会う。
その夜はそのまま別れたが、彼女に一目惚れしたラシーンは、彼女の居場所を割り出し、再会する。
彼女には20歳も離れた夫がいたが、旅行ばかりしていて、彼女は欲求不満だった。
やがて二人は彼女の自宅で荒々しく愛し合う。
しかし偶然夫と会い、身の危険を感じた二人は夫の殺人計画を練る。
殺人は何とか成功するが、夫の弁護士から呼び出される。
遺言状が変更になっていたのだ。
しかもその遺言状自体が無効だという。
フロリダの暑さを知らないから、何とも言えないが、よほど欲求不満の募る夏だったのだろう。
(でも日本の夏の方が殺人の動機にはふさわしいと思う。)
まんまと嵌められたのは、○○○だったというわけ。
事件が起きる時間から見て次にこうなる展開は読めたし、結末もだいたいわかった。
80年代の映画だけど、70年代の映画の香りがした。
これはミステリ映画ではない。ファム・ファタール映画だ。
ウィリアム・ハートは当時すでに「アルタードステーツ」の主役を演じ、実績があった。
この映画が成功したのは、ひとえに無名のテレビ女優キャサリン・ターナーを大抜擢したことにある。
老いた彼女からは想像できないほど、当時のキャサリンは色っぽかった。
この後、ロマンシング・ストーンやペギースーの結婚でスターダムに上り詰める。
ミッキー・ロークも若く、ちゃんとしたチョイ悪の役で出ていた。
「ナイン・ハーフ」に出演する5年前だ。
監督 ローレンス・カスダン
脚本 ローレンス・カスダン
製作 フレッド・T・ガロ
撮影 リチャード・H・クライン
美術 ビル・ケニー
音楽 ジョン・バリー
出演
ウィリアム・ハート
キャスリーン・ターナー
リチャード・クレンナ
テッド・ダンソン
J・A・プレストン
ミッキー・ローク

白いドレスの女 1981 ワーナー

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