デンマークのユッシ・エーズラ・オールスン原作人気推理小説シリーズである「特捜部Q」の映画化第一弾。
主演コンビはニコライ・リー・コスとデンマークらしくスウェーデン系レバノン人ファレス・ファレス。監督はミケル・ノルガード

あらすじ

 

カールは不祥事を起こして、女房に捨てられる。警察でも地下に新設された特捜部という名の資料整理部に左遷される。部下は「栄転」してきた中東系のアサドだけ。
過去の終了した事件を見ていくと、死体なき女性議員自殺事件に行き当たる。5年ぐらい前に話題になった事件だ。政治的にもみ消されたと感じたカールは洗い直すことにして、現場へ行き当時の証言者に再び尋ねる。自殺した議員には障害者の弟がいた。アサドは根気強くその弟と親しくなり、議員の男性関係を洗い出す。ある写真を見せた時、弟は過呼吸になった。その写真に写っていたのは、スウェーデンの孤児院で育ち、荒れた生活をしていたラースだった。そのとき上司から停職を申し付けられる。今さら騒がれたくないという政治的な横槍が入ったのだ。
 
それでもカールとアサドはめげずに操作を続け、ラースの自宅を探り出した。そこには加圧装置があったが、なんとその中に議員が生きているではないか。助けてやるからなと声を掛けたが、後ろからラースが迫っているのに気付かない。ラースは針金でカールの首を絞め落とすが、後ろからアサドに殴り倒され昏倒した。
議員はなんとか一命を取り止めた。上司はカールとアサドに特捜部への復帰と今後も迷宮入りの事件の捜査を許す。

 

雑感

初期設定の段階で尺をとってしまい、急ぎ足でストーリーを追ってしまった。
しかしミステリというよりも、刑事が足で稼いだ手掛かりをもとに、ひたひたと犯人に近付いていく刑事ドラマの感覚が良かった。結末は政治的なものでなく、過去の怨恨だったが。

でもテレ朝の刑事ドラマシリーズ「相棒」と似ていると感じた。
デンマークで大ヒットして第二作以降も映画化されている。

 

スタッフ・キャスト

監督ミケル・ノルガード
製作ルイーズ・ベス、ペーター・オールベック・イェンセン
原作ユッシ・エーズラ・オールスン
脚本ニコライ・アーセル
撮影エリック・クレス
音楽ヨハン・セーデルクビスト
 
配役
ニコライ・リー・コス  特捜部刑事カール・マーク
ファレス・ファレス   部下アサド
ソニア・リヒター    美女議員ミレーデ・ルンゴー
ミケル・ボー・フォルスゴー  その弟ウフェ
ソーレン・ビルマーク  刑事課長
トールス・ルービュー  ハーディ
ペーター・プラウボー  ラース

特捜部Q 檻の中の女 Kubinden i burst 2013 デンマーク製作 マグネット・コミュニケーション国内配給

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