アメリカで有名な都市伝説「ベビーシッターと二階の男」を基にしたサスペンス・スリラー映画。
クリスマス休暇にある女子寮で次々と女学生が消えていく。
製作・監督はロバート・クラーク、脚本はロイ・ムーア。主演はオリビア・ハッセイ、共演はキア・デュリエ、マーゴット・キダー、ジョン・サクソン。
あらすじ
とある大学の女子寮にジェス(オリビア・ハッセー)は住んでいる。クリスマス・パーティーの後、ほとんどの住人は帰省するが、寮母と数人の女学生は残っていた。電話が鳴ったのでジェスが取ると、また変態だった。何かを言っているが、よく聞こえない。勝気なバーブ(マーゴット・キダー)が変態野郎と怒鳴ったことら、電話は切れた。パーティをきり上げてクレアが部屋に戻ってくると、変質者がクローゼットに隠れており、クレアを窒息死させて、屋根裏部屋の安楽椅子にまるで生きているように座らせた。翌日、彼女の父親が訪ねてきたがクレアはどこにもいない。そこでBFが知り合いの刑事フラーに頼み、捜査願を受理してもらった。たまたまジャニスという幼女の失踪事件が起きたので、フラーは街の人々と夜の街を捜索する。ついにジャニスの惨殺死体は見つかった。その頃、ジェスは変人ピーター(キア・デュリア)の子を妊娠していたが、将来を考えて中絶を決意する。しかし相手の男ピーターは反対した。
その夜、クレアの失踪と女子寮にかかる怪電話が関係すると考えたフラー刑事は、逆探知で電話の主を確かめようとした。ジェスが変態電話の相手をするが、相手は「赤ん坊を殺してはいけない」と言った。それは、先程のピーターと同じ言葉だった。逆探知の結果、寮の中のいるはずの寮母の電話からかけていることがわかった。警官の制止も聞かずジェスは2階に上がると死体がいくつも転がっていた。ジェスは地下室に逃げたが、ピーターが追ってきた。ジェスは鉄の棒を振り回してピーターを撲殺した。警察が来てジェスを介抱しベッドに寝かせて、2階の死体を検死に回した。しかし屋根裏部屋のクレアと寮母の死体は放置されたままだった。警官は女子寮から外に出て行った。その時、電話のベルが・・・。
雑感
犯人が最後まで分からず捕まらずというのが良い。一度見た人でもどこかに見落としはなかったか、また試聴して確かめるからだ。
まず単独犯なのか?最初に電話がかかってきた時、マーゴット・キダーは複数犯だと主張していた。しかし我々は異常者は多重人格者という刷り込みが「サイコ」のおかげでできているから、ミスリードされたのではないか。
最後にかかってきた電話は何だったのだろうか。犯人は殺した後に掛けていたのか、殺す前に掛けていたのか?そこをどう解釈するかによって、ジェスが殺されたのか、これから殺されるのか分かる。
オリヴィア・ハッセーはスティーブ・マーティンに会った時、「僕の一番好きな映画に出ている人」と言われて「ロミオとジュリエット」だと思ったら、「暗闇にベルが鳴る」と言われたという逸話が残っている。
スタッフ・キャスト
監督 ロバート・クラーク
製作 ロバート・クラーク 、 ゲリー・アルベイド
製作総指揮 ファインドレイ・クィーン
脚本 ロイ・ムーア
撮影 レジナルド・モリス
音楽 カール・ジトレー
配役
ジェス オリヴィア・ハッセー
ピーター キア・デュリエ
バーブ マーゴット・キッダー
フィル アンドレア・マーティン
フラー刑事 ジョン・サクソン
寮母マック夫人 マリアン・ワルドマン