ロブ・ライナー監督(「スタンド・バイ・ミー」「ミザリー」)がNYの美しい四季を舞台に、友情と愛情の狭間に揺れる男と女を描いた作品。
出会ってから結婚するまでにどれぐらいの時間が掛かりましたか?
幕間に様々な老夫婦が登場し、自分たちのなれそめを語る。
結ばれるまでに長い時間を要する夫婦もある。
ハリー(ビリー・クリスタル)とサリー(メグ・ライアン)もそんな二人だ。
初めて出会ったのは、10年前。次に出会ったのが5年前。
たった二度すれ違うように出会っただけの二人が、NYで再会した。
二人はパートナーと別れたばかりで、お互いの心の溝を埋めるべく、急速に親しくなる。
しかしセックスはしない。
友情を大事に考えたのだ。
やがて互いに、自分の親友をあてがおうとする。
ところが思惑は外れ、親友同士が結婚してしまう。
寂しさを募らせるサリーは、ついにハリーの胸に飛び込んでしまう。
二人は12年経って、ようやく結ばれる。
しかし翌朝二人は、親友時代のようなフランクな接し方が、できなくなっていた。

メグ・ライアンがまだ整形前で、ぽっちゃりして、「品のないジェーン・フォンダ」みたいな顔をしていた頃の作品。
大衆食堂で突然オルガスムスのマネをし始めるシーンは有名。
この作品でサタデーナイトライブ系の芸人さんとの相性が良いことがわかり、彼女のコメディエンヌとしての道が始まる。
脚本家ノーラ・エフロン(「めぐり会えたら」)も彼女のキャラを見抜き、以後の彼女を決定づけたと言えよう。
監督のロブ・ライナーは音楽を上手に使う人で、この作品でも都会的なジャズを中心に絵も音も楽しめる、豪華な作品に仕上げている。
ただ当時ショックだったのは、
サリーの親友マリーを演じる、キャリー・フィッシャー(「スターウォーズ」)が、ただのおばさんになっていたことだ。
いろいろあったみたいだが、それにしても変われば変わるもの。

恋人たちの予感 When Harry Met Sally (1989, USA)

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