監督 中平康
撮影 浅井慎平
原作 五木寛之
主演 麻生れい子佐藤亜土
共演 松橋登、二谷英明(写真だけ)。

日本人の人妻(麻生れい子)が夫(二谷英明)の留守中パリで昔の恋人(佐藤亜土)に出会う。
彼は革命家だったが、長い間の逃走生活の間に不能になっていた。
二人は南仏コートダジュールに旅立つ。
彼女は夫の友人(松橋登)と外で立ったままセックスしたり、地元民のセックスを覗き見て楽しむ。
いろいろな体験ののち、旅先での最後の夜、とうとう元恋人と結ばれる。
パリに帰ると、彼には組織の追っ手が掛かった。
彼は捕まり連れ去られた。
もう二度と会えないだろう。

麻生れい子を久しぶりに見た。
彼女はバタ臭い顔つきのファッションモデルだが、ときどき(台詞はボー読みで)役者もやっていた。
昔は週刊プレイボーイや平凡パンチにしょっちゅう出てたんだが、1976年当時でピークは過ぎていた。
だからこそ脱ぎっぷりはよかった。
最近は京都にいるとか。

浅井慎平のキャメラだが、ぼかしが多く、見せ場は少なかったと思う。
のちにタモリ主演の「キッドナップブルース」でも監督・撮影を担当している。

佐藤亜土って人はよく知らないのだが、演劇畑の人かな。
鹿賀丈史に似ている。低音だけどよく通る声で学芸会になりかけた映画をぐいっと引き締めていた。

「月曜日のユカ」「狂った果実」「あいつと私」で知られる中平康監督、晩年の作品だ。
しかし2004年現在、DVDにはなっていない。

池田満州男監督の映画「エーゲ海に捧ぐ」を思い出した。
チッチョリーナとの主役比較なら、私は麻生れい子を取る。

 

変奏曲 1976 ATG

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変奏曲 1976 ATG” への2件のフィードバック

  1. 佐藤亜土の検索でヒット。 いや懐かしい。 佐藤亜土は洋画家佐藤 敬とオペラ歌手佐藤美子の長男。 美子がハーフだから亜土はクオーター昭和十一年生まれ。 俺とは小学校、いや國民學校で同級。 お互いに一年浪人して昭和三十一年春に三田の山で再会。 秋、衆樹、中田を擁した慶應が九シーズンぶりに優勝、銀座で夜を徹して飲んだのが懐かしい。
    鹿賀丈史に似てるって? どちらかと謂えば 佐藤 允に似てるかな。
    本職は版画家。 神奈川縣立や横濱美術館に多数寄贈品あり。令妹 眞弓(真弓でないところがこだわり。亜土もほんまは 亞土)さんの作品も少数ながらあるようだ。
    死に急ぎよって、もう九年になる。
    こんどネット・オークションで作品が出たら なにがなんでも落としてやろうと待ちかまえてゐる。
     

  2. 亞土の妹の眞弓です。父敬を調べていてたまたま始めて兄を検索して、Richardさんのコメント拝見しました。何方かしら?私お会いしたことありますか?私兄の版画少し持っていますのでご連絡頂けますか?

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