和製ジェームズ・ボンドの第一作。
最近の007シリーズ同様、シリアスなハードボイルド路線だ。
北見次郎は国際秘密警察官。
今回の任務は、死の商人ケントの行方を追うこと。
一方、羽田空港ではサイゴンからケントの陰謀を録音したテープを持つ商社マン秋元が拉致される。
同僚の江崎が代わりにサイゴンへ派遣されることになるが、彼も拉致される。
秋元と江崎をサイゴンへ送る輸送船に北見が潜入する。
秋元は脱走を試み殺されるが、江崎と北見はケントの恋人冴子の裏切りにより無事脱出する。
二人は急ぎ東京へ戻るが、意外にも内通者は秋元の恋人美恵だった。
ケントは冴子と生き証人美恵を抹殺しようと廃ビルの地下室に閉じ込め時限爆弾を仕掛ける。
東宝には珍しく、ずいぶん渋いスパイ映画だ。
子供の頃の三橋達也というとバラエティの司会であり、亀井刑事に任せっきりであまり仕事をしない十津川警部だったのだが、実はバーサタイルな俳優だった。
この作品では気障でニヒルな芝居に徹している。
ただし北見次郎もシリーズが進むにつれ、くだけてくるのだが。
東京のシーンで車があまり映っていない。
工事中の道だらけなのだ。
当時はオリンピック直前で道路工事ばかりしていたのだが、その雰囲気がよくわかった。
監督 杉江繁男
脚本 小川英 間藤守之
製作 田中友幸 三輪礼二
撮影 完倉泰一
音楽 神津善行
出演
三橋達也 (北見次郎)
佐藤允 (江崎)
夏木陽介 (秋元)
水野久美 (冴子)
若林映子 (美恵)
ジェリー伊藤 (ケント)

国際秘密警察 指令第八号 1963 東宝

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