戦争童話「かわいそうなぞう」と同じ上野動物園の動物処分に関する戦中人情話。
意外だが、戦争末期ではなく1943年に起きた実話だそうだ。

軍部が処分命令を出したわけではなく、東京都が気を回しすぎ、先に殺処分命令を出してしまった。

象の花子が有名だが、これは戦後インドから輸入された二代目「はな子」がまだ井の頭公園で健在であるから。
この映画の主役は当時上野動物園にいた三頭の内、最後に死んだトンキーである。
童話では餓死したはずだが、映画では銃殺される。
エノケンはこの映画ではめずらしくコメディアンとしてではなく、悲劇を熱演している。

 

 
監督:山本嘉次郎
出演
榎本健一
本間文子
小林桂樹
生方荘児
堺左千夫
河内桃子
安西郷子
小杉義男

動物園物語より「象」 1957 東宝

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