戦前のヴィクター・フレミング監督、クラーク・ゲーブル主演作品紅塵」のリメイクを巨匠ジョン・フォード監督で、やはりクラーク・ゲーブル主演で、フランク・シナトラと結婚して公私ともに順調なエヴァ・ガードナー、グレース・ケリー共演。とくにグレース・ケリーは「真昼の決闘」に次ぐ第3作であり、ジーン・ティアニーの急な降板により急遽出演が決まった作品でールデングローブ助演女優賞を受賞した。

猛獣ハンターとしてアフリカで暮らす男の生き様と、彼のワイルドな魅力に魅せられた新旧二人の女の対決を描く。

 

Synopsis:

ヴィクターたちはアフリカ奥地で野獣を捕まえて動物園やサーカスに売りさばいていた。
週一回やって来る蒸気船が美しいお客を連れて来る。彼女はインドの王様(マハラジャ)を追って来たニューヨークの未亡人エロイズだった。しかし王様は一週間前の船でインドに帰っていた。
都会生まれの彼女は何もすることがなくて、一週間したらニューヨークへ帰ることにしたが、ヴィクターの誘いを断りきれず一週間の間、恋人として付き合うことにした。

エロイズが発つ日、英国の上流階級に属する人類学者ノードリー氏と妻リンダがゴリラの観察のためやって来る。その日の夜、慣れない環境のせいでノードリー氏は発熱してしまう。その頃、蒸気船がエンコしたので、エロイズが舞い戻ってくる。
リンダとヴィクターはノードリー氏を夜通し看病するが、翌朝には何とか収まる。その頃にはリンダはヴィクターのワイルドな生命力にすっかり魂を奪われてしまう。二人が見つめ合っていた姿をエロイズは見て、自分の敗北を思い知る。、
夫妻とヴィクターたちは奥地へゴリラの捕獲旅行に出かける。エロイズも付いていくことになる。道中でも夫はゴリラのことで夢中で妻に構わず、リンダはヴィクターと愛を深めていた。その姿を危険に感じてエロイズは諭すが、リンダは聞く耳を持たない。
やがてヴィクターたちはゴリラの一群と出会うが、ノードリー氏が恐怖のあまり叫んでしまい、襲われる。そこでヴィクターはボスゴリラを射殺せざるを得なかった。その後、ノードリー氏は無茶な冒険を反省して、長い間妻に構ってやれなかったけれど、英国に帰って妻と子どもを作ろうと思うとヴィクターに語る。ヴィクターはリンダと一緒になるつもりだったが、リンダにとってどちらが幸せか考えると身を引くしかない。
その夜、やけ酒を煽ってリンダに告白は嘘だったを語ると、リンダは逆上してヴィクターに向け銃を放つ。幸いかすり傷で済んだが、ノードリー氏が飛んできた。この様子を見ていたエロイズは、全てヴィクターに責任があると、ノードリー氏に謝罪してこの場を収めた。翌日、ノードリー夫妻は船で英国に戻り、エロイズは運命の人ヴィクターとともにアフリカに残る。

 

 

Impression:

クラーク・ゲーブルは50を過ぎて腹が出てきて、お世辞にも格好良いとはいえない。

女優ではグレース・ケリーが評価されているが、このころのエヴァ・ガードナーが一番粋で綺麗に見える。グレゴリー・ペックと共演した「キリマンジャロの雪」に続いて再びアフリカものだが、すでにローレン・バコールとも違う雰囲気を醸し出していた。国は違うが、淡島千景の「君の名は」第3部で見せた魅力に近い。

 

 

Staff/Cast:

監督 ジョン・フォード
製作 サム・ジンバリスト
原作 ウィルソン・コリソン
脚本 ジョン・リー・メイン
撮影 ロバート・サーティース 、 フレディ・ヤング
美術 ジョーン・ブリッジ 、 アルフレッド・ジュネ

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出演

クラーク・ゲーブル ヴィクター
エヴァ・ガードナー エロイーズ
グレイス・ケリー リンダ
ドナルド・シンデン ノードリー氏
フィリップ・ステイントン 同僚ブラウン
エリック・ポールマン 使用人ボルチャック
ローレンス・ナイスミス 船頭

 

モガンボ (Mogambo) 1953 MGM 「エヴァ・ガードナーがグレース・ケリーより美しい」

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