36Ω、96dB、開放式。
片出しケーブルでバランスは不可である。しかしレモピンでリケーブル可能

満足度 4
デザイン 3
高域 4
中域 4
低域 4
防音 3

Sennheiser HDVA-600 = ifi audio micro iDSD black = PC(Audirvana) で試聴した。ボリュームは21時半から22時程度。

AKGらしい開放的な音で、なおかつk700シリーズより低音が強化されている。

まずオペラは、歌手の移動により劇場の横の広がりを感じさせるが、オーケストラ・ピットの両サイドの楽器の音まで横に広がって左右の耳から対向式で演奏しているように聞こえる。小さい音の楽器は遠くの奥手から聞こえる。これで空間を表現しているのだが、少し無理があるかもしれない。

交響楽は、カラヤンのベートーベンの交響曲第9番(ハイレゾ、60年代初のチクルスでの録音)第四楽章を聞いたが、音場が広がりすぎて音圧が少し不足していた。録音の特徴だろう。同じくカラヤンの「フィンランディア」の場合はスケールが雄大で音の高さも感じたが、やや音を遠く感じる。

アイドル歌謡曲は、開放式のゆとりのおかげで歌の下手さを感じさせずおおらかな気持ちで楽しめる。Ultrasone のようなガチのヘッドホンにはこの余裕が不足している。
古い歌謡曲の場合、録音の性質上、低音不足で中高音寄りだが、破綻は決してしない。

90年代以降のJPOP は特に聞かないが、アニソンなら聴くことはあるのでそれで代用。「ゆるキャン△」の主題歌「SHINY DAYS」(歌:亜咲花)を聞いてみた。亜咲花はアニソン歌手だがR&B風に歌うのも得意で、特にこの曲はジャクソン5の名曲のパクリだから、ピッタリだ。

ギター・フュージョンは、やはりゆとりのある響きになる。緩く聞きたい時には最適だろう。逆にモニター的に聞く場合は合わない。急に大きな音がする場合は、高音でもドラムでも耳に少し刺さる。慣れれば平気になるが。
マーカス・ミラーのベースは十分に重さを感じる。緩くはない。

ジャズは、ソニー・ロリンズの「サキソフォン・コロッサス」を聞いてみた。開放式なので迫力に欠けるが低音だけはよく締まっている。

マイルスのジャズは、「Live Evil」を聞いた。スローな曲はバッチリ。リズムの速い曲は中高音楽器が若干ぼやっとしてしまう。Ultrasone Edition15 と比較するとこれでも低音がはっきり弱い。

ポップスは、「TOTO IV」の一曲目ロザーナをハイレゾで聞いてみた。これも熱気やエネルギーとは無縁だが、聞きやすく演出されたようだ。

プログレもピンク・フロイドの「ザ・ウォール」を聞いたが、開放式のゆとりがピッタリだった。

シンプルなギター・ロックは、ZZ TOP の「GOIN’ 50」を聞いた。ライブと比較して少し密度感や音圧が足りない気はするが、これもゆったりと聞きたい時もあろう。

何が聞きやすかったかと言うと歌謡曲だな。
それ以外はイージーリスニング用だな。
密閉式に改造されたK872の方が合っているかもしれない。

ヘッドホン AKG K812

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