4人の美人女優の華麗なる競演で、見事なガンさばきで男たちを相手に戦う女たちを描いた西部劇。
ケン・フリードマンとヨランデ・フィンチの脚本を、ジョナサン・カプランが監督した。撮影はラルフ・ボード、音楽はジェリー・ゴールドスミス。
主演はマデリーン・ストウ(当時36歳)、メアリー・スチュアート・マスターソン(当時28歳)、アンディ・マクドウェル(当時36歳)、ドリュー・バリモア(当時19歳)。
あらすじ
1890年代、西部の売春宿経営者である元娼婦コーディは、娼婦アニタにキスを強制しようとした大佐を射殺したため、縛り首の刑を受ける。アニタは死んだ夫に操を立てるためキスを避けていたのだ。処刑寸前で馬に乗せられたコーディは、手を縛っていた紐を千切り、娼婦アニタ、アイリーン、リリーとともに自由を求めて逃亡した。大佐の未亡人に頼まれた、ピンカートン探偵社の探偵がコーディ達を追いかけた。
四人は、アニタの夫が残したオレゴンの土地でコーディの預金を使って製材業を始める計画を立てた。川で水浴びをしていると、近郊を探していると言うジョシュと出会う。彼は、探偵達がコーディらの跡を追っていることを知らせる。先を急ごうとコーディが預金を引き出しに行った時、キッド一味が現われ、有り金全部を奪い去る。その上保安官にアイリーンが捕らえられる。
コーディは、かつてキッドの愛人だったが、逃げ出したことがあった。金を取り戻そうとただ一人でキッドをアジトに訪れたコーディは、彼に鞭で暴行されて捨てられる。ジョシュが瀕死の彼女を救った。彼は両親を殺したキッドに復讐するため、元愛人のコーディを尾けていたのだ。治療を受けさせてくれた彼をコーディは深く信頼する。
その頃アニタとリリーは、アイリーンを脱獄させる。アイリーンは投獄中に知り合った牧場主タッカーと意気投合し、彼の牧場で四人とジョシュは暮らし始める。
コーディら四人組とジョシュ、タッカーは、列車強盗をした後のキッド一味と戦い、ガトリング銃を奪いキッドの父親フランクを人質にした。しかしリリーをキッドに攫われる。ジョシュは、母を馬鹿にされたフランクをかっとなって殺してしまう。一方、リリーは裸にされて連中に回される。自責の念を負ったジョシュは、キッドのアジトに爆薬を放り込み、騒ぎを起こした好きにリリーを助け出す。しかしジョシュがキッドに捕らえられる。アニタが弁護士に問い合わせると、土地相続権は無効だとわかる・・・。
雑感
四人の主役級女優(マデリン・ストウ「張り込み」「ラスト・オブ・モヒカン」、メアリー・スチュアート・マスターソン「恋しくて」「フライド・グリーン・トマト」、アンディ・マクダウェル「恋はデジャブ」「フォー・ウェディング」、ドリュー・バリモア「E.T.」「炎の少女チャーリー」)が出演して派手なアクションを見せる西部劇。
三週間のキャンプを張った女優陣のセクシーなアクションと映画「アラモ」のものを流用したオープン・セットが見もの。
とはいえ脚本がいい加減で、男性客はマデリン・ストウが脱ぎ惜しみをしているため、少し期待外れになるだろう。脱いだ分だけ、ギャラを上乗せしたのはドリュー・バリモアだった。女性客でも、銃の正確さや抜く速度で男性より女性の方が圧倒的に速いため、リアリティを求める人には不向きである。女性向けファンタジー映画と言うべきか。カップル客は初めからこういうタイプの作品を選ぶ筈がない。
編集はジェーン・カーソン、衣装はスージー・デ・サントと女性スタッフが多く参加している。
スタッフ
監督 ジョナサン・カプラン
製作 アンドレ・E・モーガン
製作、原案 チャールズ・フィンチ、アルバート・S・ラディ
製作総指揮 リンダ・オブスト
脚本 ケン・フリードマン、ヨランデ・フィンチ
原案 グレイ・フレデリクソン
撮影 ラルフ・ボード
音楽 ジェリー・ゴールドスミス
キャスト
コーディー マデリーン・ストウ
アニタ メアリー・スチュアート・マスターソン
アイリーン アンディ・マクドウェル
リリー ドリュー・バリモア
キッド ジェームズ・ルッソ
タッカー ジェームズ・レグロス
キッドの父フランク ロバート・ロギア
ジョシュ ダーモット・マローニー
ネッド ニール・サマーズ
ネタばれ
コーディ達は、ジョシュを返してもらう代わりにガトリング砲を返しにいくが、キッドは彼女の眼前でジョシュを背中から撃ち殺す。女性陣は激しい銃撃戦を展開し、キッド以外の男を倒した。最後にコーディはキッドと決闘で倒す。意外にもキッドよりコーディの方が抜くのが圧倒的に速かった。
女性四人組のうち、アイリーンはタッカーと結婚して牧場に残る。他の三人はジョシュの代わりに金鉱を探すため、旅立っていった。