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仮釈放中に逃亡した者を30年間で5000人以上も捕まえた実在の賞金稼ぎラルフ・ソーソンの半生を描くアクション映画

クリストファー・キーンの書いた、ラルフ・ソーソン伝記小説を基にテッド・レイトンピーター・ハイアムズが脚色してバズ・クリークが監督した。
カラー映画で、撮影はフレッド・コーネカンプ

主演はこの作品が遺作となったスティーブ・マックィーン
共演はイーライ・ウォラック、キャスリン・ハロルド、レヴァー・バートン、ベン・ジョンソン、リチャード・ヴェンチャー

雑感

スティーブ・マックイーンがこの映画の撮影後に病床につき亡くなったことを知った上で、この映画を見ると痛々しいところがある。しかし、ここでの出演者の多くは鬼籍に入っている。みんなで天国に行ってわいわいとポーカーでもやっていると思いたい。

スティーブ・マックイーンは享年50歳である。撮影当時は48歳ぐらいか。しかし、今どきの50歳と違って、見るからに体調が悪そうだ(役作りなのかもしれないが)。それでも、格闘シーンの危ないスタントに自ら挑戦している役者根性には頭が下がる。あれで少し寿命を縮めたと思う。

5つ年上のポール・ニューマンや同じ歳のクリント・イーストウッドと比べて短命であり、二人がアカデミー主演男優賞や監督賞を得ているのに、スティーブ・マックイーンがアカデミー賞ノミネート(1967年「砲艦サンパブロ」)のみで終わったのは残念だ。50歳以降にもっと良い仕事をしただろうに。

仮釈放中の容疑者が何故逃げるかというと、彼らは保釈金を保釈金融資のプロ保証人から借りているからである。借金を踏み倒されたら困るので、保証人は賞金稼ぎを雇い容疑者を連れ戻させる。

 

キャスト

スティーヴ・マックイーン  パパ・ソーソン
イーライ・ウォラック  リッチー・ブルメンタル
キャスリン・ハロルド  愛人ドッティ
レヴァー・バートン  助手トミー・プライス
ベン・ジョンソン  ジョン保安官
リチャード・ヴェンチャー  親友スポータ警部
トレイシー・ウォルター  ロッコ・メイスン
トム・ロザレス  ベルナルド

スタッフ

製作  モート・エンゲルバーグ
監督  バズ・クリーク
脚本  テッド・レイトン、ピーター・ハイアムズ  
原作  クリストファー・キーン
撮影  フレッド・コーネカンプ
音楽  ミシェル・ルグラン

ストーリー

愛称でパパと呼ばれるラルフ・ソーソンは、今では珍しい存在になってしまった、伝説の賞金稼ぎだ。
パパは、ロスからテキサスにまでやって来て、保釈中の身で逃亡した卜ミーを捕まえた。彼は、さらに別件の逃亡者も乱闘の末に捕えた。パパはテキサスの保安官ジョンに協力を依頼するが、ジョンがその逃亡者の伯父だったので断られる。やむを得ずパパは、二人に手錠を掛け、おんぼろシボレーの後部座席に乗せ、馴染みのロス警察まで連れ帰った。

パパは、ロスで若い教師ドティーと同棲している。彼女は、妊娠中でお腹の膨らみが目立ってきた。いつ殺されるか分からない稼業を生業としているパパは、この歳で親になる自信がない。
翌日パパは、今回の懸賞金を受け取るため保証人リッチーを訪ねた。リッチーは、さらに難しい逃亡者の逮捕を一件依頼する・・・

薬物中毒のロッコ・メイスンがパパに電話してきた。彼は、刑務所を出所したので自分を捕えたパパに復讐するつもりだった。
しかし、ドティーは、パパをラマーズ法教室に連れて行き、父性を目覚めさせようとする。
翌日、ネブラスカ空港に降り立ったパパは、麦畑で爆弾魔のスカイラー兄弟を逮捕した。

ドティーは、パパに子供に対する愛情がないと思い、姉の家に逃げ出してしまった。
それでもパパは、シカゴに逃げた凶悪犯ベアード逮捕に向かう。
ベアードは、イカれていて地下鉄で人質を取って逃亡したが、車を盗んでパパに立体駐車場から河に突き落とされる。

シカゴの仕事を終えた夜、パバは、ロッコにロスの部屋を荒らされた。ロッコはそこにいたドティーを学校に誘拐した。
パパは何とかロッコを倒し、いよいよ陣痛のはじまったドティーを車に乗せ病院へと飛び込む。
もはや分娩室に運ぶ暇はなく、車上でドティーは赤子を産み落とした。我が子を抱くパパの顔は満面の笑みを讃えていた。

ハンター The Hunter 1980 ラスター=モート・エンゲルバーグ・プロ製作 パラマウント配給 – スティーブ・マックイーンの遺作

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