麻薬取締官と麻薬売人の間に挟まれた女性の心の揺れを描いた作品。

ロバート・タウン監督・脚本作品で主演はメル・ギブソン、カート・ラッセルミシェル・ファイファー

音楽はデイブ・グルーシンで、ソリストにデビッド・サンボーンリー・リトナーを起用して、80年代に流行ったBGMが映画を飾る。主題歌は「サレンダー・トゥー・ミー」(アン・ウィルソン、ロビン・ザンダー)でビルボード・ヒットチャートに入った。

あらすじ

高校からの悪友マック(メル・ギブソン)とニック(カート・ラッセル)は今や元麻薬売人と麻薬取締官と立場が変わってしまったが、友情は続いていた。そこに現れたのがレストラン経営者であるジョー・アン(ミシェル・ファイファー)という美貌の女性。最初に目を付けたのはマックだったが、前妻との関係がこじれていた隙に、ニックと出来てしまう。それを知ってマックは諦めきらずアタックを強める。そしてマックが子供のジョーアンのために麻薬ビジネスから足を洗うつもりであることを知った彼女は次第にマックに絆されていく。
そんなとき、メキシコから麻薬取引の相手カルロス(ラウル・ジュリア)が直接アメリカに出向いてマックと取引すると連絡がある。今度はカルロスとジョーアンとの板挟みにあって悩むマックだったが、カルロスがメキシコの麻薬取締官に化けて潜入しジョーアンを人質に取ったため、マックは怒りを爆発させる。
一方、ニックもメキシコの捜査官がカルロスだと気付き、取引現場に急ぐが、そのときには辺り一帯は火の海に染まっていた。
結局、マックとカルロスは撃ち合いとなりマックが生き残り、ジョーアンと結ばれる。ニックも、更生を果たしたマックがジョーアンと波打ち際で抱擁する姿を見て、親友として心の中で祝福した。

 

雑感

メル・ギブソンは映画シリーズ「リーサルウェポン」にすでに入っていたが、まだ役柄が固定していない時期で、作品によってガラリと変わっていた。本作では、離婚した妻に養育費の名目で麻薬取引を強要される複雑な環境にいる男を演じている。それゆえ、最初はカート・ラッセルの方が男らしく見えるが、話が進むに従ってメル・ギブソンのセクシーさが際立ってくる。
ミシェル・ファイファーは30歳になり、良い女度が急上昇し主演級の出演が続いた時代。本作品の後に「ファビュラス・ベイカーボーイズ」に出演する。男二人に愛される、似たような話だが後者の方がはるかに良い。
全体的にはラウル・ジュリアが悪役として出てきたため、カート・ラッセルの存在があやふやになってしまった。脚本に欲張りすぎたのだろう。

 

スタッフ

監督・脚本  ロバート・タウン
製作 トム・マウント
製作総指揮 トム・ショー
撮影 コンラッド・ホール
音楽 デーヴ・グルーシン

 

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配役

マック   メル・ギブソ
ニック   カート・ラッセル
ジョーアン  ミシェル・ファイファー
エスカランテ   ラウル・ジュリア
マグワイヤ   J・T・ウォルシュ

テキーラ・サンライズ (Tequila Sunrise) 1988 ワーナーブラザーズ配給 – メル・ギブソン・ミシェル・ファイファー主演

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