子供の頃、気がつくと応接間にもう「アンサンブルステレオ」があった。

 

家電製品はナショナルより日立の方が信頼性が高かった頃で、わが家のアンサンブルステレオも日立製だったはずだ。
知らない人のためにアンサンブルステレオを紹介すると、アナログプレーヤー、ステレオチューナー、アンプ、ステレオスピーカーが一体になったもので、昔のテレビのように細い四本脚で支えられていた。上蓋を開き,レコードを掛けたりチューナー周波数を選んだりする。中身は真空管でなくがらんどうのトランジスターアンプだった。

主としてレコードプレーヤーとして使っていた。幼稚園の頃は童謡をヘビーローテーションで掛けていた。童謡「かあさんの歌」を夜掛けていたら,母がうるさいと怒ったことを覚えている。照れくさかったのかも知れない。
チューナーのAM放送はたまに聞いたがFM放送は入感しなかったのか,子供には興味がなかったのかあまり記憶がない。

小学校に入ると親が揃えてくれたクラシック全集をよく聞いていた。
大人になってもクレンペラーやデュプレなど東芝EMI系のクラシックが好きなのだが、それは子供の頃に聴いていたのがおそらく東芝エンゼルレコード(後の東芝EMI)の全集だったからだろう。

影響されて幼稚園でオルガンを、小学四年でピアノを習いに行ったがどちらもものにならなかった。

ステレオの思い出

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