全米46番目の州オクラホマ開拓を描いた2時間半の西部劇。
さぞや男っぽい映画と思うと、裏切られる。
放浪癖のある夫ヤンシーを支える妻セイブラの物語である。
ランドラン(Land rush)にはたまげた。
国は開拓地を払い下げるが、当然多数が応募する。
そこで抽選せずに、軍がスタート地点を決め、そこから目的の土地へ競馬で誰が一番早く着くかで、所有権を争うのだ。
こんな国に競馬で勝とうとしていたのか?
おそらくチャールズ・ウォルターズが先にメガホンを取ったのだが、プロデューサーと折り合いが合わず、アンソニー・マンがあとを継いだと思われる。
最初のノリは古典的な西部劇だったが、最後はアンソニー・マン的なひねりのある終わり方になっている。
グレン・フォードはどうして天下のMGMで主役をはれたのか、よくわからない。
ヒロインにマリア・シェル、ライバルにアン・バクスターというのも地味だ。
2時間半も保たない配役だが、原作あるいは脚本の妙で最後まで見てしまった。
アメリカ人は、1930年にアカデミー作品賞を取ったオリジナル作品があるためか、厳しく批評しているが、
西部劇でありながら、女性映画である点は評価したい。
監督 アンソニー・マン (チャールズ・ウォルタース)
脚本 アーノルド・シュルマン
原作 エドナ・ファーバー 1929
製作 エドマンド・グレンジャー
出演者
グレン・フォード
マリア・シェル
アン・バクスター
トム・ワイアット
ソル・レヴィー
音楽 フランツ・ワックスマン
撮影 ロバート・サーティース

シマロン 1960 MGM

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